えちぜん鉄道三国芦原線

三国芦原線（みくにあわらせん）は、福井県の福井市にある福井口駅と、坂井市の三国港駅を結ぶ鉄道路線です。この路線はえちぜん鉄道が運営しており、2003年まで京福電気鉄道によって運営されていました。福井平野の北部を貫通し、県都福井と古くからの港町である三国をつなぐ重要な交通手段となっています。沿線には芦原温泉や東尋坊などの観光名所があり、観光客にとって魅力的なエリアとなっています。

基本情報

三国芦原線の営業距離は福井口から三国港間で25.2kmで、全線単線で複線区間は存在しません。駅数は23駅で、全駅が福井県に位置しています。電化区間は直流600Vの電化がなされており、自動閉塞式の閉塞方式が採用されています。最高速度は65km/hです。

運行形態

三国芦原線では、単独で運行される定期列車は存在せず、勝山永平寺線や福井鉄道福武線への直通運転が行われています。2016年3月からは田原町駅を経由して福武線との相互直通運転が開始され、朝と昼の時間帯にはさまざまな列車が運行されています。昼間時間帯には、福井駅と三国港駅間の普通列車が毎時2本運行され、朝の時間帯には快速列車も運行されています。

車両と運転手

基本的にはワンマン運転ですが、昼間の列車には女性アテンダントが乗務し、乗車券の販売やアナウンス、高齢者のサポートを行います。なお、福井鉄道との直通列車ではアテンダントは乗務しません。

歴史

三国芦原線の歴史は1923年に遡り、最初は加越電気鉄道によって計画されましたが、第一次世界大戦後の不況により長い間開業に至りませんでした。1928年には福井口から芦原（現在のあわら湯のまち）まで開業し、次いで1930年代に三国まで延伸されました。1942年には京福電気鉄道に合併され、戦後の1944年には三国港までの電化が行われました。

2003年にはえちぜん鉄道に譲渡され、その後も地域交通の一環として供給されています。近年では、毎年8月に行われる三国花火大会に合わせて臨時列車が運行され、地域のイベントにも貢献しています。さらに、2024年のダイヤ改正では新幹線との接続が考慮された運行予定が発表されており、未来に向けた展望も持たれています。

三国芦原線は、地域の交通機関として地域住民の生活を支える重要な役割を果たしており、観光、ビジネスを含む多様なニーズに対応している魅力的な路線です。

もう一度検索