えひめ南汽船

株式会社えひめ南汽船について

株式会社えひめ南汽船は、かつて愛媛県宇和島市に本社を構え、宇和島港と九島を結ぶフェリーを運航していた日本の海運会社です。同社は、えひめ南農業協同組合（JAえひめ南）の子会社として、JAえひめ南の本所内に本社を置いていました。

歴史

1952年、当時の九島農業協同組合（九島農協）が、組合員や島民のために事業の一環として運航を開始しました。1969年4月6日にはフェリー化され、JA合併後も会社として存続しました。JAえひめ南設立の翌年（1998年）には、事業の特殊性からJA出資の子会社として運営されるようになりました。

2016年4月3日、九島大橋の開通に伴い、同日の運航をもって64年の歴史に幕を閉じました（廃止日は翌4日付）。その後、会社は解散し、2019年2月28日付で登記記録が閉鎖され、法人格が消滅しました。

航路

えひめ南汽船は、以下の航路でフェリーを運航していました。

宇和島港 - 蛤 - 百之浦 - 本九島

一部の便は、蛤・百之浦には寄港しませんでした。

船舶

えひめ南汽船が運航していた船舶は以下の通りです。

第十二九島丸（旅客船）
1942年6月進水、木造
44総トン、焼玉機関、機関出力50ps、航海速力7ノット
旅客定員108名
第十三九島丸（旅客船）
1949年4月進水、木造
53.51総トン、焼玉機関、機関出力50ps、航海速力8.0ノット
旅客定員100名
第十五九島丸（旅客船）
1957年5月進水、木造
22.63総トン、ディーゼル、機関出力60ps、航海速力7.7ノット
旅客定員64名
第十六九島丸（旅客船）
1962年2月進水、木造
66.54総トン、ディーゼル、機関出力90ps、航海速力9.0ノット
旅客定員103名
第十八くしま → くしま（旅客船）
1968年4月進水
80.00 → 108.80総トン、ディーゼル、機関出力200ps、航海速力9.8 → 9.9ノット
旅客定員180 → 203名
第二十一九島丸（フェリー）
1965年7月進水、岡山造船建造。元国際フェリー「第二こくさい丸」、航路初のカーフェリー
133.23総トン、全長25.60m、型幅7.00m、型深さ2.50m、ディーゼル2基、機関出力460ps、航海速力10ノット
旅客定員320名
第二十八くしま（フェリー）
1970年竣工、1977年10月就航（買船）、元・四国汽船「しこく」。
「第三十八くしま」就航に伴い、1988年廃船・解体
167.14総トン、ディーゼル1基、出力550PS、航海速力11.0ノット
旅客定員370名、4tトラック4台
第三十一くしま（フェリー）
1969年3月竣工、吉浦造船建造、1981年7月就航（買船）、元・愛媛汽船「第七愛媛」。
第八くしまの就航により引退、国内で解体
199.46総トン、全長33.70m、幅7.40m、深さ2.90m、ディーゼル1基、出力600PS、航海速力11.5ノット
旅客定員210名、2t車両8台
第三十八くしま（フェリー）
1975年7月竣工、備南船舶工業建造、2005年引退、フィリピンへ売却、元・愛媛汽船「第十八愛媛」
192.74総トン、全長35.00m、幅8.30m、深さ2.90m、ディーゼル1基、出力850PS、航海速力11.30ノット
旅客定員95名、8tトラック4台、乗用車2台
第八くしま（フェリー）
1978年12月竣工、大浦船渠建造、元・愛媛汽船「第十二愛媛」から大三島ブルーライン「みしま丸」を経て航路廃止まで就航
259.23総トン、全長39.55m、幅8.6m、深さ2.99m、ディーゼル1基、900PS、航海速力11.5ノット
旅客定員250名、8トントラック4台、乗用車2台

脚注

えひめ南汽船（2010年6月13日時点のアーカイブ）

運行案内-[[盛運汽船]（2011年3月2日）](https://web.archive.org/web/20110302094941/http://www.seiuunkisen.co.jp/unchin.htm)

関連項目

盛運汽船 - 切符販売等代理店契約を結んでいた。
* えひめ南農業協同組合（JAえひめ南）

外部リンク

えひめ南汽船（JAえひめ南ホームページ内） - ウェイバックマシン（2017年8月8日アーカイブ分）

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