おもしろバラエティ

フジテレビのバラエティ番組枠『おもしろバラエティ』

『おもしろバラエティ』は、1983年10月から1990年9月28日まで、フジテレビ系列で放送されていた単発特別番組枠です。この枠は、放送時間帯やタイトルを変えながら、様々なバラエティ番組を放送し、当時の人気番組や話題の企画を多数送り出しました。

概要

1983年10月、『ファミリーワイド』が金曜ゴールデンタイムに移動したことに伴い、木曜ゴールデンタイムに『木曜おもしろバラエティ』としてスタートしました。その後、『ファミリーワイド』との枠交換により、1984年10月には金曜ゴールデンタイムに移動し、『金曜おもしろバラエティ』と改題。以降6年間にわたり、この時間帯で数々の番組が放送されました。

枠名と編成時間の変遷

『おもしろバラエティ』は、放送時間帯の変更とともに、枠名も変化しました。以下に、その変遷をまとめます。

木曜おもしろバラエティ
木曜 20:00 - 20:54 (1983年10月 - 1983年12月)
木曜 19:30 - 20:54 (1984年1月 - 1984年3月)
木曜 20:02 - 21:48 (1984年4月 - 1984年9月)
この期間は、直前に予告ミニ番組『今夜のおもしろバラエティ』が放送されていました。
金曜おもしろバラエティ
金曜 19:30 - 20:54 (1984年10月 - 1990年9月28日)

主な放送番組

『おもしろバラエティ』では、以下のようなバラエティ豊かな番組が放送されました。

スターどっきり㊙報告：レギュラー放送終了後も、この枠で定期的に放送されていました。
さんま・一機のその地方でしか見られない面白そうな番組を全国のみんなで楽しく見ちゃおうとする番組：明石家さんまと小堺一機が、FNS系列局の自社制作番組を紹介する企画で、全5回と総集編が放送されました。この番組で、テレビ宮崎の『さんさんサタデー』が全国的に知られるようになりました。
明石家・小堺の海外国内・市内町内でしか見られないテレビ番組：上記の番組の発展系として、海外放送局や国内ケーブルテレビ局の番組も紹介されました。
ザ・お葬式：『オレたちひょうきん族』のプロデューサーが収録中に亡くなったという設定で、葬式のノウハウを紹介する異色の企画。横澤彪をモデルにしたフィクションです。
志村けんのバカ殿様：人気コーナーの特別版が放送されました。
ドリフのクリスマスプレゼント：ドリフターズによるクリスマス特別番組です。
加トちゃんケンちゃん光子ちゃん：人気トリオによる特別番組です。
百恵からタモリまで 100大タレントおもしろ珍場面傑作集：過去の『クイズ・ドレミファドン!』の映像から、ゲスト歌手の歌唱シーンやコント場面などをまとめた傑作集です。司会は高島忠夫が務めました。
ひょうきん族ファミリー芸能合戦：『オレたちひょうきん族』のレギュラー陣が、「タケちゃんマンチーム」と「アミダばばぁチーム」に分かれて対戦する特別番組です。
これがトリックだ!：奇術の種明かしを行う番組で、桂三枝（後の六代目文枝）が司会を務めました。
プロ野球珍プレー・好プレー大賞：プロ野球の珍プレーや好プレーを紹介する人気番組の特別版です。
オールスター夢の球宴 珍プレー好プレー：芸能人対抗野球大会『オールスター夢の球宴』の珍プレーや好プレーを放送しました。さらに、過去の『火曜ワイド』で放送された試合の映像も使用されました。
クイズ地球どんぶり!：後にレギュラー化されたクイズ番組です。
紅白そっくり大賞：紅白歌合戦に似たそっくりさんが歌やパフォーマンスを披露する人気番組。
東京24時間鬼ごっこ：後の『run for money 逃走中』の源流となった番組です。
今夜爆発!ものまね王座スペシャルワイド版：ものまね番組の特別版です。
歌と笑いの41年 戦後タモリ史：タモリの生い立ちを戦後の世相と歌で振り返るバラエティドラマで、タモリの自主制作レコード「タモリ3 戦後日本歌謡史」の楽曲が使用されました。
ぼくら冒険王：過去のフジテレビや関西テレビのバラエティ番組の復刻版を放送。オリジナル版の出演者も登場しました。
'88夏休みスペシャル 思い出のアイドルスター大集合in大磯：大磯ロングビーチを舞台に、懐かしのアイドル歌手たちが歌を披露する歌謡番組。
懐かしのスーパーヒーロー大全集：東映特撮作品を特集した番組で、『仮面ライダー』シリーズなどが放送されました。
初公開・芸能界㊙スターの素顔ウラ顔、世界の超豪華・珍品料理、国際演歌グランプリ大会など、多種多様な番組が放送されました。
さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅：劇場版アニメを拡大枠で放送。
FNS歌謡祭10周年記念：過去のFNS歌謡祭の受賞シーンを放送。
幸せの黄色いハンカチ：映画を放送。
北の国から：人気ドラマを放送。
タモリの世界のこれが珍商売!、オールスター ザ・変装大賞、ライバル歌手懐かしの共演、思い出の番組主題歌傑作選、心はロンリー気持ちは「…」、大江戸花火まつり、これがギネスブックだ！、昭和を飾ったチビッ子たち、ドリフのホノルルマラソン、オールスター初恋大賞、くいしん坊!万才スペシャル、いたずらウォッチング、ムツゴロウとゆかいな仲間たち、スーパーイントロ大作戦、がんばった！若花田 無念の貴花田 土俵の若武者など、様々なジャンルの番組が放送されました。
スケバン刑事（劇場版）：劇場版を放送。
悲しみがとまらない：田代まさしと工藤静香が主演のドラマを放送。
赤信号 祝開店十周年：コント赤信号の結成10周年記念番組。
オリンピック前夜祭・五大陸より愛をこめて：ソウルオリンピック開幕前夜を記念した特別番組。
新春！大相撲部屋別対抗歌合戦：人気力士が歌まねを披露する企画。昭和64年に放送された唯一の番組となりました。

特記事項

1984年4月からの半年間は、プロ野球ナイター中継が予定されている日には放送が休止されていました。
『金曜おもしろバラエティ』時代は、改編期や年末年始に2時間枠で放送されることがありました。
* 番組と番組の間には、政府広報のコマーシャルが30秒間放送されていました。


『おもしろバラエティ』は、当時のバラエティ番組を語る上で欠かせない、重要な番組枠であったと言えるでしょう。

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