こまどりケーブル

こまどりケーブル株式会社の概要

こまどりケーブル株式会社（Komadori Cable）は、近鉄ケーブルネットワーク（KCN）の関連企業として、2003年に設立された第三セクター型のケーブルテレビ局です。サービスエリアは奈良県の北東部及び南部にわたり、地域住民に対する情報提供の重要な役割を果たしています。

社名の由来と設立の背景

社名の「こまどり」は、奈良県の県鳥に由来しており、その地域に密着したサービスを象徴しています。こまどりケーブルはKCNの完全子会社として位置づけられ、奈良県内の17市町村や奈良県自身も出資者です。このように、多様な出資者によって設立されたのは、奈良県北東部（宇陀・大和高原地域）や南部（吉野郡）の情報格差を解消することを目的としているためです。

サービスエリア

こまどりケーブルは、奈良県全域をサービスエリアとしています。具体的には、吉野郡の大淀町や黒滝村、宇陀郡の曽爾村、そして奈良市など38の地域が含まれています。これにより、サービスエリア内のどの地域でも、地上デジタル放送にアクセスできる環境が整っています。

放送・通信サービス

こまどりケーブルは、地上波およびデジタル放送を行っており、各市町村で制作された番組を地上デジタル放送の11チャンネルで放送しています。なお、かつてはアナログ放送でのTVOテレビ大阪やSUNサンテレビ、KBS京都なども再送信していましたが、現在は地上デジタル放送に一本化されています。視聴者は、地上デジタル対応テレビまたはチューナーを使用することで放送を楽しむことができます。

インターネット接続サービスは、KCNの設備を基にしており、五條市や宇陀市などの地域では100Mの光サービスも提供されています。こまどりケーブルのインターネットサービスにおいては、単独での加入ができないという点に注意が必要です。

また、電話サービスに関しては、KDDIのVoIPネットワークを利用して「Kブロードフォン」というIP電話サービスを提供しています。これは月額294円という低料金で利用できる一方、緊急電話番号へのアクセスができないなどの制限があります。ただし、一部地域では「ケーブルライン」と呼ばれる新しいIP電話サービスも導入されており、こちらは既存の電話番号もそのまま利用可能で、緊急通話も可能です。

まとめ

このように、こまどりケーブルは地域に密着した情報を提供することを目指しており、地デジ放送やインターネット接続、IP電話サービスを通じて、住民の生活をより便利にするための努力を続けています。特に情報格差解消を重視し、奈良県民が地域の情報にアクセスできる環境を整える役割を果たしています。今後も奈良県のメディアインフラとして、より一層発展することが期待されます。

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