しなの (列車)

特急「しなの」について

特急「しなの」は、名古屋駅から長野駅までを結ぶ特別急行列車で、主に中央本線、篠ノ井線、信越本線を経由して運行されています。この列車は東海旅客鉄道（JR東海）と東日本旅客鉄道（JR東日本）の共同運行であり、1953年に初めて登場し、以来多くの乗客に愛されてきました。

歴史と運行の変遷

「しなの」が登場した当初は準急列車として運行されており、1956年には定期運行が始まりました。翌1959年には新しい車両が投入され、その結果急行列車に昇格し、所要時間も約4時間40分に短縮されました。1965年頃には、中央西線でも特急列車の運行が見込まれるようになりましたが、高出力の気動車が必要とされ、新たにキハ181系が開発されました。そして1968年には「しなの」は特急列車に格上げされました。

特に1973年には中央西線が電化され、それに伴い381系電車が一部列車に投入されました。1975年には全列車が電車化され、1995年からは383系電車が新たに導入され、長野駅発着列車には383系が統一されました。このように「しなの」は時代に応じて進化を遂げ、エル特急として最後まで名乗った列車でもあります。

運行と停車駅

2023年時点で、「しなの」は名古屋駅と長野駅間を13往復運行しています。主な停車駅としては、金山駅、千種駅、多治見駅、中津川駅などが挙げられます。一部列車は恵那駅や上松駅、聖高原駅にも停車しますが、金山駅は選択的に停車するようになりました。

流れる沿線の風景は非常に美しく、歩いていると美しい山々や川に囲まれた地域を通過します。そのため多くの観光客にも利用されています。ただし、山間部を通過する影響で天候による遅延も多いことがあるため、運行状況には注意が必要です。

車両について

「しなの」は383系電車を使用して運行されており、主に6両編成での運転が基本です。長野方先頭車はパノラマ型のグリーン車が配置され、土日などの混雑時には最大10両編成で運行されることもあります。383系は振り子式車両であり、特急列車の中でも独自の高速運転ができるのが特長です。

旅客サービス

特急「しなの」は多様な旅客サービスを提供しています。名古屋駅と長野県内の主要停車駅間では回数券が販売され、JR東日本管内では信州しなの料金回数券を利用することで普通車指定席の空席を利用可能です。

終わりに

このように「しなの」は長い歴史を持ち、特急列車としての地位を確立してきました。その利便性と景観の美しさに魅了され、多くの人々が日々利用し続けています。長野の四季折々の変化を楽しみながら、ぜひ一度「しなの」に乗車してその魅力を体験してみてください。

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