せんみつ・湯原ドット30

『せんみつ・湯原ドット30』と『新・せんみつ湯原ドット30』：懐かしの音楽バラエティ番組

1974年10月6日から1976年9月30日まで、TBS系列で放送された音楽バラエティ番組『せんみつ・湯原ドット30』と『新・せんみつ湯原ドット30』。人気タレント、せんだみつおと湯原昌幸の軽妙な掛け合いと、30曲ものメドレー形式で届けられる音楽、そして、二人の絶妙なコンビネーションが織りなすミニコントが大きな魅力でした。

番組の魅力：音楽と笑いの融合

番組は毎回、様々なジャンルの楽曲を30曲メドレーで構成。麻丘めぐみなどの当時の人気歌手が次々と登場し、それぞれの持ち歌を披露しました。歌と歌の合間には、せんだみつおと湯原昌幸、そしてゲスト出演者たちによる、軽妙洒脱なミニコントが挿入。コントの内容は、歌の内容に関連づけられたものも多く、視聴者を飽きさせない工夫が凝らされていました。例えば、麻丘めぐみが「わたしの彼は左きき」を歌った後、「私の彼も左ききです」と発言すると、せんだみつおが丹下左膳に扮して登場する、といった具合です。

番組のテーマソングには、『鉄腕アトム』や『赤胴鈴之助』といったアニメソングの替え歌メドレーを使用。当時を知る世代にとっては、懐かしさと共に、番組の世界観をより一層盛り上げる効果がありました。

放送時間とネット局の変動

『せんみつ・湯原ドット30』は、当初日曜18:00～18:30に放送されていましたが、1975年3月のネットチェンジ（腸捻転解消）に伴い、放送枠が変更されました。毎日放送制作の番組『ヤングおー!おー!』が日曜18:00枠に進出したため、『せんみつ・湯原ドット30』は『新・せんみつ湯原ドット30』と題して、木曜19:00～19:30に移動。この枠移動により、ネット局の状況にも変化が見られました。地方局では、放送時間変更を機に、遅れネットへの切り替えや放送中止、逆に同時ネットへの移行、新規ネット開始など、様々な対応がとられました。

例えば関西地区では、腸捻転解消前、朝日放送が日曜18:00枠で同時ネットしていましたが、解消後毎日放送がネット局となり、木曜19:00枠を自社制作番組『こんばんは仁鶴です』に充て、本番組は土曜18:00枠で遅れネットされました。中国放送は、日曜日時代は同時ネットしておらず（遅れネットの有無は不明）、木曜への移動後に同時ネットを開始しています。

出演者とスタッフ

番組の顔として、せんだみつおと湯原昌幸がメイン出演者として活躍。その他、ずうとるび、リンリン・ランラン、しのづかまゆみ（後の篠塚満由美）、林寛子、あゆ朱美（後の戸田恵子）など、当時の人気タレントやアイドルが多数出演していました。

スタッフ陣には、プロデューサー居作昌果氏、演出の弟子丸千一郎氏、森本仁郎氏、斉藤正人氏、高柳等氏、作・構成の奥山侊伸氏、田村隆氏、前川宏司氏、高田文夫氏、かとうまなぶ氏、沢口義明氏、原すすむ氏、堀英伸氏、振付の一の宮はじめ氏、音楽の宮川泰氏、たかしまあきひこ氏など、多くのベテランが参加。彼らの高い技術と才能が番組のクオリティを支えていました。

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日曜放送時代は、ロート製薬、セーラー万年筆、不二家の三社提供でしたが、木曜放送への移行後は、サントリーの一社提供となりました。これはローカルセールス枠だったため、関東地区（TBS）のみの提供だったということです。サントリー提供時代には、番組内でサントリーのCMソングが歌われたり、あゆ朱美がサントリーフルーツソーダのCMで使われていたクルクルストローをくわえる場面があったりしました。

まとめ

『せんみつ・湯原ドット30』と『新・せんみつ湯原ドット30』は、音楽と笑いを融合させた斬新なスタイルと、豪華な出演者陣、そして個性豊かなスタッフによって生み出された、まさに時代を彩った名番組でした。放送終了から長い年月が経ちましたが、その人気は今でも多くの視聴者の記憶に鮮やかに残っています。

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