でっかい太陽

でっかい太陽 (1967年の映画)

『でっかい太陽』は、1967年に東宝が製作した青春映画。夏木陽介が主演を務め、人気を博したテレビドラマ『青春とはなんだ』の映画化作品『これが青春だ!』に続くシリーズ第2弾として公開されました。監督は前作に引き続き松森健が担当。

概要

本作は、テレビドラマ版『青春とはなんだ』のメインスタッフとキャストを再結集して制作されました。前作同様、松森健監督と須崎勝弥がテレビ版のストーリーを基に脚本を執筆。ただし、生徒役のキャストは一新され、三遊亭門下の若手落語家や酒井和歌子など、東宝の新人女優が起用されました。主題歌は、テレビ版と同じく布施明が歌う『青春とはなんだ』の主題歌、挿入歌である「若い明日」と「貴様と俺」が使用されています。また、ライバル校の女教師役として、日活映画版『青春とはなんだ』でマドンナ教師を演じた十朱幸代が出演し、実父である十朱久雄と教師と校長という役柄で親子共演を果たしました。

テレビ版『青春とはなんだ』の脚本を手掛けた須崎勝弥による第14話「フェアプレイ」、第41話「この日を永遠に」などのエピソードが、本作にも取り入れられています。東宝ビデオからVHSビデオが発売されていました。

ストーリー

利根川を挟んで対立する北高と南高。両校の生徒たちは、顔を合わせれば喧嘩を繰り返す毎日を送っていました。南高に英語教師として赴任する由木真介（夏木陽介）は、赴任途中に河原で両校の生徒たちの喧嘩に巻き込まれ、北高に味方する羽目に。そのことで南高校長の中村（十朱久雄）の怒りを買い、採用を取り消されてしまいます。しかし、由木に目を付けていた北高の大久保校長（東野英治郎）は、彼を北高に教師として迎え入れます。由木は、北高の美術教師である早苗（藤山陽子）と、南高の美術教師であるかおり（十朱幸代）と出会い、親しくなります。由木は、両校の対立を解消するためにサッカーを利用することを思い立ち、南高の体育教師である猿丸（犬塚弘）を説得してサッカー部を創設させます。両校は互いに猛練習を開始し、一度は試合を行うものの、乱闘騒ぎとなり、両校のサッカー部は解散させられてしまいます。しかし、由木たちの努力によって両校のサッカー部は再結成され、再び試合を行う約束を交わします。試合直前、南高のゴールキーパーが事故で足を骨折してしまい、責任を感じた北高生の玉木（大沢健三郎）が南高のゴールキーパーを買って出ます。しかし、南高のメンバーは北高の策略だと疑い、玉木にボールを触らせないように試合を開始するのでした。

キャスト

由木真介：夏木陽介（北高英語教師）
町田早苗：藤山陽子（北高美術教師）
相馬かおり：十朱幸代（南高美術教師）
本田桃代：酒井和歌子（南高生徒）
玉木正夫：大沢健三郎（北高生徒）
大久保甚平：東野英治郎（北高校長）
赤松教頭：藤木悠（北高）
中村校長：十朱久雄（南高）
猿丸三平：犬塚弘（南高体育教師）
佃伝吉：曾我廼家五郎八
佃ハツ：賀原夏子
西山巡査：三遊亭歌奴
久米：小柳徹
丸山信一：三遊亭歌一
加来金太郎：三遊亭歌二
〆田：三遊亭町奴
浦島悦子：宮内恵子
田中京子：美保くるり
ユリ：遠山智英子
みどり：富永幸子
久江：北島マヤ
バスの運転手：西条康彦
バスの車掌：浦山珠実
北校生徒：赤塚真人

関連事項

1967年の日本公開映画

参考文献

キネマ旬報 1967年8月下旬号（キネマ旬報社）
東宝映画 1967年8月号（東宝映画友の会・本部）
東宝映画 1967年9月号（東宝映画友の会・本部）

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