とむらい師たち (映画)

映画『とむらい師たち』について

1968年4月6日に大映が配給した『とむらい師たち』は、三隅研次監督による異色のコメディ映画です。主演は勝新太郎が務め、従来の葬儀の形にとらわれないユニークな発想で葬儀業界に一石を投じる物語が展開されます。

あらすじ

物語は、既存の葬儀会社の金儲け主義に嫌気が差した「ガンめん」という男が、仲間と共に「仏たちの心を成仏させる」という理念のもと、国際葬儀協会を設立することから始まります。ガンめんたちは、従来の葬儀の形式にとらわれない奇抜なアイデアを次々と打ち出し、会社はたちまち軌道に乗ります。

しかし、会社の成長とともに、仲間たちは次第に利益を追求するようになる。ガンめんの理念とは裏腹に、金儲けに走る仲間たちに失望したガンめんは、彼らと袂を分かつことを決意します。

その後、ガンめんは万国博覧会に対抗するイベントとして、葬儀博覧会の開催を思い立ち、その実現に向けて奔走します。独自の葬儀社を立ち上げたガンめんの、さらなる挑戦が描かれています。

キャスト

ガンめん: 勝新太郎
ジャッカン: 藤村有弘
社長: 藤岡琢也
稲垣: 財津一郎
トコ: 西岡慶子
学生: 酒井修
村長: 田武謙三
ラッキョウ: 多賀勝
若いパパ: 若井はんじ
ダンプの運転手: 若井けんじ
女性アナウンサー: 曽我町子
中年の男: 西川ヒノデ
ゲージ係員: 宮シゲオ
現場監督: 島田洋之介
未亡人: 今喜多代
榊原: 北村英三
別会社の社長: 若宮忠三郎
小学校の教頭: 春本泰男
警官: 山本一郎
少年時代のガンめん: 斎藤信也
広告社の部長: 伊達三郎
週刊誌の記者: 木村玄
米倉: 遠藤辰雄
先生: 伊藤雄之助

スタッフ

監督: 三隅研次
企画: 辻久一
原作: 野坂昭如
撮影: 宮川一夫
美術: 内藤昭
音楽: 鏑木創
編集: 谷口登司夫
脚本: 藤本義一

併映作品

『喜劇 泥棒学校』：弓削太郎監督

作品の特徴

『とむらい師たち』は、従来の葬儀のあり方に疑問を投げかけ、ユーモラスな視点から葬儀業界を描いた作品です。勝新太郎のコミカルな演技や、三隅研次監督の演出が光り、多くの観客を魅了しました。また、葬儀というテーマを扱いながらも、重苦しい雰囲気はなく、エンターテイメント作品として楽しめる作品です。既存の価値観にとらわれず、新しいものを作り出すことの大切さを教えてくれる作品でもあります。時代を超えて、そのメッセージは今でも色あせていません。

外部リンク

とむらい師たち 国立映画アーカイブ
とむらい師たち 映画DB
とむらい師たち 映画の時間

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