まんがイソップ物語 (アニメ映画)

まんがイソップ物語

『まんがイソップ物語』は、1983年3月13日に公開された東映のアニメ映画で、上映時間は約61分のカラー作品です。本作は、古代ギリシャの寓話作家イソップの物語を通じて、さまざまな教訓を優れたアニメーションで表現しています。

概要

本作は、少年イソップが花の精・ピッチや、田舎ネズミのチューチュー、ロバのバーローたちと出会い、動物たちの言葉が聞こえる不思議な世界を冒険する姿を描いています。イソップのキャラクターは、古代ギリシャのイソーポスではなく、中世ヨーロッパの田舎に住む少年として設定され、ユニークな視点から物語が展開されます。イソップ役の声優は高見知佳が担当しており、彼女の演技が物語に命を吹き込んでいます。

映画の中には、イソップの寓話から抜粋された8つのエピソードが織り込まれています。具体的には、「オオカミがきた!」、「いなかのネズミと都会のネズミ」、「ウサギとカメ」、「ロバのしくじり」、「アリとキリギリス」、「ライオンの皮をかぶったロバ」、「旅人とクマ」、「北風と太陽」といった寓話が挿入されています。ただし、映画内ではこれらの寓話のタイトルは表示されません。

声の出演

声優陣も豪華で、イソップ役の高見知佳をはじめ、ピッチを演じる潘恵子、チューチュー役の大竹宏、ロバのバーローを演じた滝口順平などが、キャラクターに個性を与えています。また、母アリや都会のネズミなど、多様な角色が登場し、物語はより豊かに展開されます。

スタッフ

制作には今田智憲が関わり、脚本は曽田博久が手がけています。作画監督は香西隆男、美術担当は襟立智子がそれぞれ務めており、視覚的にも楽しめる作品に仕上がっています。音楽は小森昭宏が担当し、サウンドトラックにも力を入れています。主題歌や挿入歌も制作され、特に主題歌「いたずらの種まき」は、観客に強い印象を与えています。

同時上映作品

本作品は、他の人気アニメと同時上映され、特に「Dr.スランプ アラレちゃん」や「バッテンロボ丸」と並ぶことで、観客を引きつける魅力を持っています。

公開から数か月後の1983年10月からは、同名のテレビアニメが放送されましたが、それは別の制作会社によるもので、内容も異なります。なお、本作は映像ソフトとしてのリリースは行われていないため、限定された形での視聴が可能となっています。

『まんがイソップ物語』は、家族で楽しむことができるアニメーション作品であり、子供たちに懐かしさを思い起こさせるとともに、大人にとっても新たな発見を与える魅力を持っています。

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