やすきよ笑って日曜日

やすきよ笑って日曜日

『やすきよ笑って日曜日』（やすきよわらってにちようび）は、1983年4月3日から1986年4月6日まで、テレビ朝日が制作し一部の系列局で放送されたテレビ番組です。毎週日曜日の正午から12時45分までの45分間、日本標準時で放送されました。

番組の概要と内容

この番組は、お笑いコンビの横山やすしと西川きよしがメインMCおよび主演を務めたコメディバラエティです。前番組であった『週間漫画 ゲラゲラ45』の中で好評を博していたホームコメディ企画「きっと明日はいい日だろう」のテイストを引き継ぐ形で制作されました。

番組のコメディパートは、主に居酒屋を舞台に展開されました。横山やすしと西川きよしがサラリーマンの常連客に扮し、池波志乃が演じる居酒屋のおかみとの間で繰り広げられるやり取りが中心でした。また、番組の後半では、毎回ゲストが登場し、居酒屋の客としてやすきよとの間で爆笑トークを繰り広げるコーナーがありました。番組の中盤には、横山やすし一家（妻役は山田スミ子）と西川きよし一家（妻役は鮎川いずみ）の日常を描いたショートコントや場面が挟まれる構成でした。

番組のコメディ部分の脚本は、元木すみお、清水東といった作家に加え、後に多くの人気ドラマや映画を手がけることになる三谷幸喜もローテーションで担当しており、彼らの才能が初期段階から番組を支えていました。

主な出演者

メインの横山やすし、西川きよし、そして池波志乃に加え、多くのレギュラー陣が出演していました。

小川範子（当時は結婚前の本名である谷本重美として出演）
大山のぶ代
藤田弓子
金子信雄
コント・レオナルド
すがぬま伸

さらに、横山やすしの長男である木村一八、西川きよしの長男・西川忠志、次男・西川弘志といった、やすきよ両家の子供たちも番組に登場しました。特に木村一八にとっては、この番組が芸能界への本格的なデビュー作となり、親子共演も話題となりました。

放送形態と地域差

番組は放送開始当初（前期）は、複数のスポンサーによる提供で全国ネット向けの放送形態をとっていました。しかし、番組の後期になると、放送枠がローカルセールス枠へと移行しました。これにより、CMも全国共通の提供ベースではなく、各放送局が独自にCMを流すスポットCM形式となりました。

このローカルセールス化以降、テレビ朝日の日曜正午枠は長期にわたって各地域の放送局に編成が委ねられるローカルセールス枠として運用されています。

なお、全てのテレビ朝日系列局で放送されていたわけではありません。例えば、大阪の朝日放送（現・ABCテレビ）では、同じ時間帯に横山やすしが主演を務める自社制作番組『やっさんのはちゃめちゃ捕物帖』（『日曜笑劇場』枠）を放送していたため、『やすきよ笑って日曜日』は放送されず、遅れてネットされることもありませんでした。また、名古屋テレビ（現・メ〜テレ）でも、一時期は自社制作のタレントオーディション番組『でたがりサンデー45』を同時間帯に放送しており、本番組がネットされない期間が存在しました。

番組の終焉

『やすきよ笑って日曜日』は、約3年間の放送を経て1986年4月6日に最終回を迎え、その歴史に幕を下ろしました。番組終了後、同じ時間帯の後継番組として、横山やすしが新たな相方として俳優の伊東四朗を迎えたコメディ番組『みんな気まぐれ日曜日』がスタートしています。

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