やわらかい月

はじめに：
「やわらかい月」（やわらかいつき）は、シンガーソングライターである山崎まさよし氏が2000年2月16日に発表した、通算10作目のシングル盤レコードです。この作品は、日本の主要レコード会社の一つであるポリドール・レコード（現ユニバーサルミュージック）から発売されました。

楽曲とタイアップ：
表題曲である「やわらかい月」は、同年に放送されたNHK水曜ドラマ『ただいま』の主題歌として採用され、多くの視聴者の耳に届きました。このドラマには、主題歌を担当した山崎氏自身も俳優として短時間ながら出演しており、楽曲の世界観とドラマが連動する形で話題となりました。

リリース形態と特徴：
このシングルは、山崎氏にとって4作目のオリジナルアルバムとなる『SHEEP』からのシングルカットとして企画されました。しかし、シングルとしてリリースされるにあたり、アルバムに収録されたものとは異なるシングルバージョンとして発表された点が特徴です。これは、アルバムとはまた違ったサウンドアプローチやミックスが施されている可能性を示唆しています。

カップリング曲：
シングルには、表題曲の他に「mud skiffle track VII」と「ヌイチャイナ シンドローム」の2曲がカップリングとして収められています。これらの楽曲は、当時のオリジナルアルバムには未収録の音源でした。後に、2008年に発売された山崎氏のB面曲や未発表テイク、ライブ音源などを集めた作品集『OUT OF THE BLUE』において、これらが初めて商業リリースとして収録されることになります。このことから、本シングルが発表された時点では、これらのカップリング曲を聴くことができる唯一の公式音源であったと言えます。

制作クレジット：
シングルに収録された全3曲、「やわらかい月」、「mud skiffle track VII」、「ヌイチャイナ シンドローム」の作詞、作曲、および基本的な編曲は、すべて山崎まさよし氏自身が手掛けています。ただし、「やわらかい月」においては、壮麗なストリングスアレンジが施されており、この部分は森英治氏が担当しています。森氏は、多くのアーティストの楽曲や劇伴を手掛けるアレンジャーとして知られており、彼の貢献が楽曲の感動的な雰囲気を一層引き立てています。

異なるバージョンと収録作品：
「やわらかい月」には複数のバージョンが存在し、それぞれの楽曲が様々な作品に収録されています。

やわらかい月 (Single Version):
オリジナル収録: シングル「やわらかい月」
その他収録: ベストアルバム『BLUE PERIOD』

やわらかい月 (Original Version):
オリジナル収録: 4thアルバム『SHEEP』

やわらかい月 (Live Version #1):
オリジナル収録: ライブアルバム『ONE KNIGHT STANDS』

やわらかい月 (Live Version #2):
オリジナル収録: ライブアルバム『WITH STRINGS』

カップリング曲についても、以下のように様々な形で収録されています。

mud skiffle track VII:
オリジナル収録: シングル「やわらかい月」
その他収録: B Side&レアトラック集『OUT OF THE BLUE』

ヌイチャイナ シンドローム (Single Version):
オリジナル収録: シングル「やわらかい月」
その他収録: B Side&レアトラック集『OUT OF THE BLUE』

ヌイチャイナ シンドローム (Live Version #1):
オリジナル収録: ライブアルバム『ONE KNIGHT STANDS』

ヌイチャイナ シンドローム (Live Version #2):
* オリジナル収録: ライブアルバム『Transit Time』

関連情報：
このシングルの背景には、タイアップ先のNHKや、山崎まさよし氏が所属する音楽プロダクションであるオフィスオーガスタといった組織が関わっています。また、ストリングスアレンジを担当した森英治氏は、楽曲の完成度を高める上で重要な役割を果たしました。

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