アケロオス (揚陸艇修理艦)

アケロオス (USS Achelous, ARL-1)

アケロオスは、1942年にアメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグで起工されたアメリカ海軍の揚陸艇修理艦です。この艦名は、ギリシア神話に登場する神アケローオスに由来しています。アケロオスはLST-10として始まり、1943年に正式に名前を変更しARL-10として知られるようになりました。

起工から就役まで

アケロオスの起工は1942年8月15日で、ドラヴォ・コーポレーションによって建造が進められ、名付け親はチーフエンジニアの妻の後援を受けて進水式を迎えました。1943年に正式にアケロオスと呼ばれるようになり、海軍での活動が始まりました。1943年4月2日には、ボルチモアで臨時司令の下、アメリカ海軍に就役しました。その後、艦の指揮はウォルター・リンジーズ大尉に引き継がれました。

艦歴

アケロオスは1943年4月22日から28日までチェサピーク湾に停泊し、供給品を受け取りました。その後、北アフリカに向かう第28護送船団に加わり、途中のバミューダに滞在をしながら、1943年5月26日にアルジェリアのオランに到着しました。

続いてチュニジアのビゼルトに移動し、7月14日まで揚陸艇の整備を行いました。アケロオスはハスキー作戦の支援をし、7月15日から8月4日まではリカータに滞在し、引き続き揚陸艇の修理に従事しました。8月15日にはビゼルトに戻り、翌2日間にわたってドイツの空襲を受けましたが、艦載砲によって敵機2機を撃墜する成果を上げました。

9月中旬にはイタリアのパレルモに立ち寄り、10月16日に護送船団UGS-19に参加しました。さらにエジプトのポートサイドを経由し、スエズ運河を通過してエリトリアのマッサワに到着。11月4日にはインドに向かい、12月にはカルカッタでCBI戦線に従事しました。

1944年前半にアケロオスはインドを離れ、地中海に戻りました。7月にはフランス南海岸侵攻に備え、8月中旬にはフランス沖合での整備や準備を行いました。この年の後半に入ると、艦の活動は太平洋に戻り、パナマ運河を経由して1945年4月24日にエニウェトク環礁に到着。沖縄侵攻を支援し、これが第二次世界大戦におけるアケロオスの最後の戦闘活動となりました。

退役とその後

戦争が終結した後、アケロオスは西海岸に帰還し、1947年1月に退役しました。退役後は海軍予備艦艦隊に所属しましたが、1973年に除籍され、最終的には1974年1月に香港の企業にスクラップとして売却されました。

アケロオスの第二次世界大戦中の功績は高く評価され、彼女には従軍星章が2個授与されています。

参考文献

この情報は、アメリカ合衆国政府の著作物である「Dictionary of American Naval Fighting Ships」と、「Naval Vessel Register」に基づいています。

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