アルタイ共和国

アルタイ共和国

アルタイ共和国（Республика Алтай）は、ロシア連邦内の自治共和国の一つで、アジア中央部に位置します。この地域は、隣接するロシアのアルタイ地方とは異なる文化や歴史的背景を持っています。

歴史

アルタイ共和国の歴史は非常に古く、紀元前から遊牧文化が栄えていました。特に有名なのが、パジリク古墳群やカタンガ、アク・アラハといった多くのクルガンが遺されています。これらは、パジリク文化（前6世紀から前2世紀）と総称される文化的遺産を表しています。

民族的には、現在の住民の53.7%がロシア人であり、37%がアルタイ人、6.4%がカザフ人です。アルタイ人は多くのテュルク語系の民族に起源を持ち、歴史的にはテレウトやウイグル、キルギスなどのハーン国の主要な民族として知られています。13世紀にはチンギス・ハーンのモンゴル帝国に征服され、1700年代からはロシアの植民地化が進みました。

20世紀初頭には、ロシアの支配からの独立を求める宗教的集団が支持を集めましたが、抵抗運動は鎮圧されました。1922年にはソビエト連邦においてアルタイ人のためのオイロート自治州が設立され、1948年にはゴルノ・アルタイ自治州と改名されました。1991年にはロシア連邦内のアルタイ共和国として正式に設立され、さらに2012年には憲法改正によりカザフ語が公用語に追加されました。

主要産業

アルタイ共和国では畜産業や木材産業が重要な産業として発展しています。また、建設材料や金の採掘も主要な経済活動です。この地域で取れる水晶は特に高い評価を受けており、国内外で取引されています。

地形

南部にはベルーハ山（標高4506m）を含むアルタイ山脈が広がり、4000m級の山々は氷河地帯となっています。南のモンゴル国境近くにはウコク高原が広がっており、オビ川はこの地から流れ出して遠く北のカラ海へと至ります。東隣には喉歌で知られるトゥヴァ共和国があり、北東にはハカス共和国があります。また、南側にはモンゴル、中国の新疆ウイグル自治区、カザフスタンと接しています。

行政地区

アルタイ共和国は首都ゴルノ＝アルタイスク市と、10の地区から構成されています。これには合計243の農村集落が含まれています。

• - 直轄市: ゴルノ＝アルタイスク市
• - 地区:

- トゥラチャク地区
- チョヤ地区
- マイマ地区
- チェマル地区
- シェバリノ地区
- ウスチ＝カン地区
- オングダイ地区
- ウラガン地区
- コシ＝アガチ地区
- ウスチ＝コクサ地区

標準時

アルタイ共和国はクラスノヤルスク時間帯の標準時を使用しており、UTC+7時間の時差があります。この地域では夏時間は適用されていません。

著名なアルタイ共和国出身者

アルタイ共和国には著名な出身者が数名います。ボロット・バイルシェフや大統領であるアレクサンドル・ベルドニコフなどがその一例です。

このようにアルタイ共和国は、その豊かな歴史と文化、自然景観によって多様な魅力を持つ地域です。

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