アル・ハリントン

アルバート・ハリントン：高卒からNBA16年の軌跡

アルバート・ハリントン（Albert Harrington）は、1980年2月17日、アメリカ合衆国ニュージャージー州オレンジ出身の元プロバスケットボール選手です。フォワードとして、大学を経ずにNBA入りし、16シーズンにわたり活躍しました。

生い立ちとNBA入り

ハリントンは、地元のセントパトリック高校でUSAトゥデイ紙選出のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれるほどの選手でした。1998年のNBAドラフトで、インディアナ・ペイサーズから全体25位指名を受け、NBA選手としてのキャリアをスタートさせました。

インディアナ・ペイサーズ時代

ペイサーズでは6シーズンにわたりプレーし、主にベンチからの出場が中心でした。最初の2年は目立った成績を残せませんでしたが、3年目には初のスターター出場を果たし、4年目には二桁得点を記録。5年目には全試合に出場するなど、着実に成長を遂げました。2002-03シーズンには、チームで唯一全82試合に出場し、平均13.3得点を記録。NBAシックスマン賞の投票では2位につける活躍を見せました。2003-04シーズンには、平均得点で前年を上回る成長を見せました。

アトランタ・ホークスとペイサーズへの復帰

2004年オフにアトランタ・ホークスへ移籍。アントワン・ウォーカーと共に、チーム再建の中心選手として期待されました。ホークスはその年、リーグ最下位に沈みましたが、ジョシュ・スミスやジョシュ・チルドレスといった有望な若手選手を獲得し、将来に賭けることになります。ハリントン自身もキャリアハイとなるアベレージを記録しました。2005-06シーズン開幕前には、フェニックス・サンズからジョー・ジョンソンが加入し、ハリントンとの2枚看板として期待されましたが、チームは23勝にとどまりました。

2006年8月、トレードで古巣であるインディアナ・ペイサーズに復帰しました。アトランタでの選手生活に満足していなかったハリントンにとって、この移籍は待ち望んだものでした。

ゴールデンステート・ウォリアーズ時代

2006-07シーズン途中の1月17日、大型トレードでゴールデンステート・ウォリアーズへ移籍しました。ウォリアーズは、NBA屈指のランアンドガンオフェンスを特徴とするチームであり、アウトサイドシュートを得意とするハリントンは、その戦術にフィットし、中心選手の一人として活躍しました。

その後のキャリア

2008年途中にはニューヨーク・ニックスへ移籍し、その後デンバー・ナゲッツ、オーランド・マジック、ワシントン・ウィザーズと、複数のチームを渡り歩きました。2012年8月10日にオーランド・マジックへ移籍後、シーズン終了後にアムネスティ条項を行使され解雇。2013年8月14日にワシントン・ウィザーズへ移籍。

引退

2015年3月18日、現役引退を発表しました。大学を経ずにNBA入りし、16シーズンをプレーした選手は、ケビン・ガーネット、コービー・ブライアント、ジャーメイン・オニール、ラシャード・ルイスなど、ごくわずかです。

プレースタイルと評価

ビッグマンでありながらアウトサイドシュートを得意とするなど、多彩なスキルを持ち合わせたフォワードとして、多くのチームで重宝されました。特にランアンドガンオフェンスを展開するチームでは、その能力を最大限に発揮し、チームに貢献しました。

エピソード

ルーキー時代はロックアウトの影響で住む場所を探す時間がなく、アントニオ・デイビスの家に下宿していたというエピソードがあります。また、2006-07シーズン序盤には、髪型をモホーク刈りにしていたことでも知られています。

アルバート・ハリントンのNBAキャリアは、高卒から16年という長きにわたり、多くのファンに記憶されることでしょう。

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