アレクセイ・ラミレス

アレクセイ・ラミレス：キューバが生んだ名遊撃手

アレクセイ・フェルナンド・ラミレス・ロドリゲス（Alexei Fernando Ramírez Rodriguez）は、1981年9月22日、キューバのピナール・デル・リオ出身の元プロ野球選手です。右投右打の遊撃手として活躍し、「キューバン・ミサイル」の愛称で親しまれました。この愛称は、後にアロルディス・チャップマンなど、他のキューバ出身選手にも使われるようになります。

キューバでの実績

国内リーグであるセリエ・ナシオナル・デ・ベイスボルでは、ベゲーロス・デ・ピナール・デル・リオに所属し、2000-2001シーズンから2006-2007シーズンまでの7年間で521試合に出場。打率.332、73本塁打、328打点という素晴らしい成績を残し、最終シーズンには本塁打王に輝きました。

キューバ代表としても、2004年のアテネオリンピックで金メダルを獲得、2006年のWBCでは9番打者として打率.375を記録し、準優勝に貢献するなど、国際舞台でもその才能を発揮しました。

亡命、そしてMLBへ

2007年、ラミレスは「妻に会いに行く」という名目でドミニカ共和国へ渡り、そのまま亡命。MLBでのプレーを希望し、複数の球団が興味を示しました。キューバからの亡命は決して容易ではありませんでしたが、彼は合法的な手段で出国し、金メダルなどの私物まで持ち出す余裕を見せました。

MLBでの活躍

2008年、シカゴ・ホワイトソックスと契約。オジー・ギーエン監督から「キューバン・ミサイル」と命名され、デビューシーズンから打率.290、21本塁打という好成績を残し、新人王投票で2位となりました。

2010年には、打率.282、18本塁打、70打点、13盗塁を記録し、シルバースラッガー賞を受賞。守備でもゴールドグラブ賞の候補に挙がるなど、攻守にわたってチームに貢献しました。

2011年には4年総額3250万ドルで契約を延長。その後も主力として活躍しましたが、2015年オフにFAとなりました。

パドレス、レイズでのプレー

2016年にはサンディエゴ・パドレス、タンパベイ・レイズでプレー。しかし、かつての輝きを取り戻すことはできませんでした。

その後

2017年は所属球団がなく、2018年にはリーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボルのメキシコシティ・レッドデビルズと契約しましたが、同年中に解雇されています。

プレースタイル

ラミレスは、積極的な打撃が持ち味のフリースインガーであり、ボールゾーンのスイング率が高い一方、三振は少ないという特徴を持っていました。遊撃手としては、広い守備範囲と強肩を兼ね備え、MLBでもトップクラスの守備力を誇りました。

人物

元々は遊撃手でしたが、キューバ国内リーグでは中堅手として出場することも多かったラミレス。MLBでは痩身な体型が話題となり、FOXスポーツの記者からは「ホワイトソックスの選手としてはマイケル・ジョーダン以来のひょろひょろだ」と評されました。

アレクセイ・ラミレスは、キューバから亡命し、MLBでその才能を開花させた名遊撃手として、多くのファンに記憶されています。

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