アンゴルモア 元寇合戦記

アンゴルモア 元寇合戦記

『アンゴルモア 元寇合戦記』は、たかぎ七彦による日本の漫画作品であり、元寇（文永の役）における対馬の戦いを舞台とした歴史大作です。緻密な時代考証と迫力ある戦闘描写、そしてドラマチックな人間模様が魅力で、多くの読者を魅了しています。2022年5月時点でシリーズ累計発行部数は170万部を突破。

あらすじ

アンゴルモア 元寇合戦記

舞台は1274年（文永11年）の秋。鎌倉幕府によって対馬へ流刑となった元御家人・朽井迅三郎は、島の主である宗氏の娘・輝日姫から、元朝・高麗連合軍が日本へ侵攻してくるという驚愕の事実を知らされます。最前線となる対馬で、圧倒的な戦力差の中、迅三郎は宗氏と共に元軍を迎え撃つことになります。

アンゴルモア 元寇合戦記 博多編

対馬での激戦を生き延びた輝日姫と島民たちでしたが、島は元軍によって徹底的に略奪され、飢餓の危機に瀕していました。迅三郎は状況を打開するため、修理中の元軍船に密航し、博多へと向かいます。

一方、博多では元軍の襲来に備え、御家人たちが集結していましたが、互いの武功を競い合うばかりで足並みが揃いません。そんな中、高麗軍が先陣を切って上陸を開始。要衝である赤坂山を占拠されます。ようやく出陣を決意した御家人たちは鳥飼潟で決戦に臨むも、元軍の新たな戦法や武器の前に苦戦を強いられ、厭戦気分が蔓延。そんな中、朽井迅三郎が単身博多に上陸を果たします。

登場人物

主要人物

朽井迅三郎（くちい じんざぶろう）
本作の主人公。二月騒動で対馬に流刑となった鎌倉武士。義経流の武芸に長けており、対馬を守るために元軍と戦います。
輝日姫（てるひひめ）
対馬を治める宗助国の娘。壇ノ浦の戦いで敗れた安徳天皇の末裔という設定。弓術に優れ、領民を守るために奮戦します。
鬼剛丸（おにたけまる）
巨漢の海賊。迅三郎と共に流刑となり、その怪力で迅三郎を助けます。

宗氏一族

宗助国（そう すけくに）
対馬の地頭代。老齢ながらも武勇に優れ、元寇の際には先頭に立って軍を率います。
宗右馬次郎（そう うまじろう）
宗助国の嫡男。助国と共に元軍と戦い討死します。
阿比留弥次郎（あびる やじろう）
宗助国の養子格。
宗右馬太郎（そう うまたろう）
宗助国の長男。

刀伊祓（といばらい）

長嶺判官（ながみね はんがん）
刀伊祓の指導者。宗氏勢を金田城に迎え入れて共闘します。

幕府軍

少弐景資（しょうに かげすけ）
元寇における大将軍。対馬への援軍を約束するも、父の妨害により実現しません。
竹崎季長（たけざき すえなが）
肥後の御家人。「蒙古襲来絵詞」を描いた人物。

高麗軍

金方慶（きん ほうけい）
高麗軍総大将。

元軍

クドゥン
元軍元帥（総大将）。
* 劉復亨（りゅう ふくこう）
元軍副元帥。

作品背景

作者のたかぎ七彦は、「蒙古襲来絵詞」を基に本作を制作しました。史実を尊重しつつも、史実に残っていない部分は自由に創作することで、エンターテインメントとしての面白さを追求しています。また、元寇から100年後に執筆された『八幡愚童訓』を参考に、時代設定や背景を描いています。

アニメ

2018年7月から9月までテレビアニメが放送されました。アニメーション制作はNAZが担当しました。

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