アンティータム (ミサイル巡洋艦)

アンティータム (USS Antietam, CG-54)

アンティータム(USS Antietam, CG-54)は、アメリカ海軍が運用していたミサイル巡洋艦であり、タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の8番艦として知られています。イージスシステムを搭載したイージス艦であり、その艦名は南北戦争の激戦地であったアンティータムの戦いに由来し、アメリカ海軍においてその名を冠する3隻目の艦艇でした。

艦歴

アンティータムは、1984年11月15日にミシシッピ州パスカグーラのインガルス造船所にて起工されました。その後、1986年2月14日に進水し、1987年6月6日にアメリカ海軍に正式に就役しました。就役後は、カリフォルニア州のサンディエゴを母港として活動を開始しました。

2005年2月には、サンディエゴを出港し、東回りで世界一周の航海に出発し、同年8月に帰港しました。この航海の途中には、オペレーション・イラキ・フリーダムの一環としてペルシャ湾に展開しています。また、フロリダ州では乗組員の約3分の1が下船し、タイガー・クルーズの一環としてメキシコのプエルト・バジャルタで乗組員の家族が乗艦するというイベントも行われました。

2006年時点では、E・J・クイン艦長とベンジャミン・オールブリットン副長の指揮下で任務に就いていました。

2013年2月には、カウペンスと交代する形で第7艦隊に配備され、日本の横須賀基地を母港として活動することになりました。これにより、アンティータムは西太平洋地域におけるアメリカ海軍のプレゼンスを強化する役割を担いました。

2017年1月31日午前10時頃、横須賀基地沖の浅瀬において、強風と潮流の影響により走錨し、座礁するという事故が発生しました。この事故によりスクリューが損傷し、タグボートによって基地まで曳航される事態となりました。また、この事故の際に油圧系統で使用されていた油圧作動油約1100ガロンが海へ流出するという環境汚染も引き起こしました。

2019年7月24日から25日にかけて、台湾海峡を通過したことが第7艦隊によって発表されました。これは、アメリカ海軍がこの地域における航行の自由を主張する姿勢を示すものでした。

2022年8月28日にも同様に台湾海峡を通過したことが、第7艦隊から発表されています。

2024年1月25日、在日海軍司令部はアンティータムを帰国させ、代わりに近代化改修を終えたマッキャンベルを再配備することを発表しました。これにより、アンティータムの日本における任務は終了し、アメリカ本国へと帰還することになりました。

そして、2024年9月27日にアンティータムは退役し、その長い艦歴に幕を閉じました。

関連項目

アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

Official web site
Naval Vessel Register entry for USS Antietam
united-states-navy.com: USS Antietam
* navysite.org: USS Antietam

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