アーサー・アンズリー (初代アングルシー伯爵)

初代アングルシー伯爵アーサー・アンズリー

初代アングルシー伯爵アーサー・アンズリー（Arthur Annesley, 1st Earl of Anglesey、1614年7月10日 - 1686年4月6日）は、アイルランド出身で、イングランドの政治家、貴族として名を馳せました。

生い立ちと教育

1614年、アーサー・アンズリーはアイルランド貴族である初代ヴァレンティア子爵フランシス・アンズリーの長男として、ダブリンで生を受けました。幼少期にイングランドへ移り、オックスフォード大学モードリン・カレッジで学んだ後、リンカーン法曹院で法律を学びました。

政治家としての台頭

アイルランド帰国後、当初は王党派として活動しましたが、後に共和派に転じました。1645年にはアルスターのコミッショナーとして、反乱計画の阻止に尽力。1647年には庶民院議員に選出され、政界での地位を確立しました。リチャード・クロムウェルが招集した議会でも議員を務め、1660年には国務会議の議長として、王政復古を推進する重要な役割を担いました。

アングルシー伯爵

1660年、父の死によりヴァレンティア子爵位を継承。翌年にはアングルシー伯爵に叙され、イングランド貴族としての地位を確立しました。チャールズ2世の治世下では、海軍財務長官や王璽尚書といった要職を歴任し、国政に深く関与しました。

死去と爵位の継承

1686年、アーサー・アンズリーは生涯を閉じました。爵位は長男のジェイムズ・アンズリーが継承しました。

栄典

アーサー・アンズリーは、以下の爵位を保持していました。

ケリー県における第2代ヴァレンティア子爵
アーマー県におけるマウントノリスの第2代マウントノリス男爵
(マウントノリスの)第2代準男爵
初代アングルシー伯爵
バッキンガム州におけるニューポート・パグネルの初代アンズリー男爵

家族

1638年、アーサー・アンズリーはエリザベス・アルサムと結婚し、多くの子どもたちに恵まれました。

長男：ジェイムズ・アンズリー（2代アングルシー伯爵）
次男：アルサム・アンズリー（初代アルサム男爵）
三男：リチャード・アンズリー（3代アルサム男爵）
長女：ドロシー・アンズリー（初代ティロン伯爵リチャード・パワーと結婚）
次女：エリザベス・アンズリー（第3代アントリム伯爵アレグザンダー・マクドネルと結婚）
三女：フランセス・アンズリー（フランシス・ウィンダム、初代ハーバーシャム男爵ジョン・トンプソンと結婚）
四女：フィリッパ・アンズリー（第3代オークハンプトンのムーン男爵チャールズ・ムーンと結婚）

アーサー・アンズリーは、激動の時代を生き抜き、政治家、貴族として多大な功績を残しました。彼の生涯は、17世紀イングランドの歴史を理解する上で重要な手がかりとなります。

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