アーン・アンダーソン

アーン・アンダーソン：プロレス界のレジェンド

アーン・アンダーソン（本名：マーティン・アンソニー・ルンデ、1958年9月20日生まれ）は、アメリカ合衆国ジョージア州出身の元プロレスラーです。その卓越した実力とカリスマ性から、プロレス界に大きな足跡を残しました。愛称は「ダブルA（AA）」、ニックネームは「ジ・エンフォーサー（殺し屋）」として知られています。

華麗なるキャリアの始まり

1982年、マーティー・ルンデの名前でプロレスラーとしてのキャリアをスタートさせます。その後、オレイ・アンダーソンの誘いを受け、アーン・アンダーソンに改名。オレイ・アンダーソンは、かつて一世を風靡したアンダーソン兄弟の一員でした。アーンは、オレイとタッグを組み、「ミネソタ・レッキング・クルー」を再結成。このユニットは、アーンの風貌がオレイとよく似ていたことがきっかけで結成されたと言われています。

フォー・ホースメン：伝説のユニット

1985年、アーンはリック・フレアー、タリー・ブランチャードらと共に、ヒール軍団「フォー・ホースメン」を結成します。このユニット名はアーン自身が命名したもので、NWAミッドアトランティック地区で圧倒的な支配力を誇りました。プロレス史に輝く名ユニットとして、多くのファンから愛され、現在も語り継がれています。アーンは、その中心メンバーとして活躍し、数々のタイトルを獲得しました。

WWFでの活躍とタッグチーム「ブレーン・バスターズ」

1988年、アーンとブランチャードはWWF（後のWWE）に移籍。ボビー・ヒーナンをマネージャーに迎え、「ブレーン・バスターズ」として活躍します。彼らは、ブリティッシュ・ブルドッグス、ハート・ファウンデーション、ストライク・フォース、ザ・ロッカーズなどのトップタッグチームと激しい抗争を繰り広げ、1989年にはWWF世界タッグ王座を獲得するという栄光を掴みます。

WCWでの活躍とフォー・ホースメンの再結成

1989年末にはWCW（後にWCWを買収したNWA）に戻り、NWA世界TV王座、WCW世界タッグ王座などを獲得します。その後、ポール・E・デンジャラスリーのデンジャラス・アライアンスにも加入。そして、再びリック・フレアーとタッグを組み、フォー・ホースメンを再結成します。1993年には、新生フォー・ホースメンとして世界タッグ王座に輝きますが、後に起こる「アンダーソン事件」により、ユニットは解散することになります。

アンダーソン事件とその後

1993年10月28日、イギリス遠征中、シッド・ビシャスとの諍いが原因で、ハサミで刺されるという大怪我を負います。これが「アンダーソン事件」として知られています。この事件は、ビシャスのステロイド剤使用による情緒不安定が原因でした。大怪我を負ったアーンでしたが、1994年に復帰。テリー・ファンクやスティーブ・オースチンらと共闘します。1997年には、首の故障により惜しまれながら引退を迎えました。

引退後とWWE殿堂入り

引退後はWCWでロード・エージェントを務め、WCW崩壊後はWWF（WWE）に移籍し、ロード・エージェントとして活躍を続けました。WWE番組への出演や、2012年にはフレアー、ブランチャード、ウインダムらと共にWWE殿堂入りを果たすなど、プロレス界への貢献は多大なるものがあります。2019年にWWEを退社した後、AEWに移籍し、その後もプロレス界に貢献しています。

アーン・アンダーソンの得意技

アーン・アンダーソンの代名詞とも言えるのが、その卓越したスパインバスターです。特に「ローリング・スパイン・バスター」は、彼のオリジナル技であり、華麗な動きと破壊力で観客を魅了しました。この技は、現在でも「ダブルAばりのスパイン・バスター」としてWWEなどで使われています。その他、DDTやブレーンバスターなども得意としていました。

まとめ

アーン・アンダーソンは、卓越したレスリングテクニックとカリスマ性で、プロレス界に多大な貢献を果たしたスーパースターです。数々のタイトル獲得、伝説のユニット「フォー・ホースメン」の中心人物としての活躍、そして「アンダーソン事件」を乗り越えた不屈の精神は、後世のプロレスラーたちにも大きな影響を与え続けています。彼の功績は、これからも語り継がれていくでしょう。

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