オレイ・アンダーソン

オレイ・アンダーソン：伝説的レスラーの軌跡と功績

オレイ・アンダーソン（本名：アラン・ロバート・ロゴウスキー）は、2024年2月26日に81歳で亡くなったアメリカのプロレスラー、そしてブッカーです。ミネソタ州ミネアポリス出身で、ポーランド系アメリカ人というバックグラウンドを持ちます。

プロレスラーとしてのキャリア

ミネソタ州立大学でレスリングの腕を磨いた後、1967年8月に地元ミネアポリスのAWAで、ロック・ロゴウスキーとしてデビューしました。当初はベビーフェイスとして売り出され、その高いレスリング技術で新人賞を獲得。AWA中西部ヘビー級王座も手にしました。その後、1960年代末にNWAのミッドアトランティック地区へ移籍し、ヒールに転向。オレイ・アンダーソンと改名し、ジン・アンダーソン、ラーズ・アンダーソンとミネソタ・レッキング・クルーを結成し、悪役として名を馳せました。

ジンとのコンビでは、1970年代にかけミッドアトランティックやジョージアなどNWAの主要テリトリーを席巻。NWA世界タッグ王座を何度も獲得し、リック・フレアーやダスティ・ローデスといった名レスラーたちと激闘を繰り広げました。ジョージアではラーズともタッグを組み、ジョージア・タッグ王座を3度奪取。シングルプレイヤーとしても、メイコン・ヘビー級王座やTV王座を巡り、ライバルたちとしのぎを削りました。また、サウスイースタン・チャンピオンシップ・レスリングでは、サウスイースタン・ヘビー級王座も獲得しています。

ジンやラーズとのユニット解消後は、GCWを拠点に活動。ワフー・マクダニエルやスタン・ハンセンといった強豪たちと対戦しました。ハンセンとはタッグも結成し、ミッドアトランティック版NWA世界タッグ王座を獲得しています。

ブッカーとしての手腕

オレイ・アンダーソンは、プロレスラーとしてだけでなく、ブッカーとしても才能を発揮しました。GCWではプロモーターのジム・バーネットの片腕としてブッキングを担当。1982年末にはクーデターを起こし、バーネットを追放してGCWの運営権を掌握しました。しかし、1984年にバーネットがGCWの株をビンス・マクマホンに売却したことで失脚。その後はCWGを主宰しましたが、1985年にジム・クロケット・プロモーションズに吸収合併され、同団体へ移籍しました。WCWではヘッド・ブッカーに就任し、その手腕を発揮しましたが、1994年に解雇されています。

フォー・ホースメン

ジム・クロケット・プロモーションズ移籍後は、アーン・アンダーソン、リック・フレアー、タリー・ブランチャードと、プロレス史に残るユニット、フォー・ホースメンを結成。ヒールとしての存在感を確立しました。

日本との関わり

来日回数は3回と少ないものの、1970年代にはジン・アンダーソンとのコンビで日本プロレスや国際プロレスに参戦。アントニオ猪木やラッシャー木村といった日本のトップレスラーたちと対戦しました。1986年には全日本プロレスに登場し、関係者の注目を集めました。

その他のエピソード

毒舌家としても知られ、選手との衝突も少なくありませんでしたが、スタン・ハンセンとは親友だったようです。ハンセンはオレイをアメリカン・プロレス全盛期におけるベスト・ブッカーと評しています。

得意技

ショルダー・バスター
ブレーンバスター
パイルドライバー

タイトル歴

数々のタイトルを獲得し、その実績をプロレス史に刻みました。

AWA中西部ヘビー級王座
NWAジョージア・タッグ王座
NWA世界タッグ王座（ミッドアトランティック版）
NWA殿堂
WCW殿堂

オレイ・アンダーソンの死は、プロレス界にとって大きな損失です。彼の功績は、これからも語り継がれることでしょう。

もう一度検索