ウィズ (玩具)

株式会社ウィズ：時代を彩った玩具メーカー

株式会社ウィズ（WiZ Co.,Ltd.）は、かつて存在した日本の玩具メーカーであり、特に電子ゲームを土台にした玩具の企画・開発で名を馳せました。元バンダイの横井昭裕氏によって1986年に設立され、一世を風靡した「たまごっち」や「デジタルモンスター」シリーズは、同社の代表的な製品です。

バンダイとの協業と独自路線

ウィズは、バンダイとの協業によるメディアミックス戦略を得意とし、小中学生を中心に大きな支持を獲得しました。しかし、バンダイに依存せず、自社ブランドの玩具も積極的に展開していました。2014年前後には、たまごっちとデジモンがリバイバルブームを巻き起こしましたが、他の作品ではヒットに恵まれず、経営は徐々に厳しさを増していきました。

経営不振とバンダイナムコグループ入り

2015年には、1億9100万円の営業赤字を計上し、経営不振が表面化しました。打開策として、バンダイナムコホールディングス（BNHD）に資本参加を要請。約1年間の交渉を経て、2016年3月にBNHDが株式公開買い付け（TOB）を実施し、ウィズはバンダイナムコグループの一員となりました。

上場廃止と事業再編

TOBに応じなかった株主が存在したため、2016年9月30日付で株式併合が行われ、ウィズはバンダイナムコホールディングスの完全子会社となりました。これに先立ち、9月27日にはジャスダック市場から上場廃止。オリジナル玩具事業からは撤退し、バンダイ製玩具の企画開発に特化することになりました。

プレックスへの吸収合併とブランドの継承

2019年4月1日、バンダイナムコグループ内再編の一環として、ウィズは旧バンダイグループのプレックスに吸収合併され、会社としてのウィズは消滅しました。しかし、「たまごっち」や「デジタルモンスター」などのライセンスはプレックスに移管され、版権は引き続きバンダイが保有しています。代表取締役会長には、ウィズの創業者である横井昭裕氏が就任し、その精神は受け継がれています。

主な製品

たまごっち
デジタルモンスター
陰陽闘神機
ケータイ捜査官7
レジェンズ
クラッシュギア
プリモプエル
PaPiPuペット
ドラゴンクエスト あるくんです

関連人物・会社

渡辺けんじ
葦プロダクション（旧プロダクション リード）

関連番組

ファイテンション☆スクール
* ドーリィ☆バラエティ

イグノーベル賞受賞

横井昭裕氏は、たまごっちのブームによって生じた社会現象が評価され、バンダイの真坂亜紀氏と共に1997年にイグノーベル経済学賞を受賞しています。

株式会社ウィズは、その短い歴史の中で、数々の革新的な玩具を生み出し、子供たちの遊びの形を大きく変えました。その功績は、今もなお色褪せることなく、多くの人々の記憶に刻まれています。

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