ウィルソン・ベテミー

ウィルソン・ベテミー：ドミニカが生んだユーティリティープレイヤー

ウィルソン・ベテミー（Wilson Betemit, 1981年11月2日 - ）は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身の元プロ野球選手（内野手）。右投両打で、メジャーリーグでは内外野の複数のポジションをこなすユーティリティープレイヤーとして活躍しました。

ブレーブスでのデビューとドジャースでの飛躍

1996年7月28日にアトランタ・ブレーブスと契約し、2001年9月18日にメジャーデビューを果たします。2006年7月28日にはロサンゼルス・ドジャースへトレードで移籍。ドジャースでは、先発出場した試合に14連勝するなど、チームに勢いをもたらしました。打率は.241と物足りないものの、55試合の出場で9本塁打を放ち、持ち前のパワーを発揮。シーズントータルでは18本塁打を記録しました。一方で、両打ちながら対左腕の打率は1割台と苦戦する一面も。プレーオフでは、テーブルセッターとして出塁率6割を記録しました。

ヤンキース、ホワイトソックス、ロイヤルズでの活躍

2007年7月31日にはスコット・プロクターとのトレードでニューヨーク・ヤンキースに移籍。ヤンキースでは、主に一塁手として、二塁手・三塁手・遊撃手・左翼手もこなしました。打率は.227と低調でしたが、内野の控えが不足していたチームにおいて、貴重なユーティリティープレイヤーとして存在感を示しました。2008年11月13日には、ニック・スウィッシャー、カネコア・テシェイラとのトレードで、シカゴ・ホワイトソックスへ移籍。2010年にはカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結び、メジャーでは守備に課題を残したものの、打撃では3年ぶりの2桁本塁打、自己ベストのOPS.889を記録しました。

タイガース、オリオールズでの挑戦とその後

2011年7月20日には出場機会を求め、デトロイト・タイガースに移籍。2012年1月23日にはボルチモア・オリオールズと2年契約を結びました。2013年は右膝靭帯の故障により故障者リスト入りし、9月16日にDFA、9月24日に放出。その後、タンパベイ・レイズとマイナー契約を結びますが、2015年には禁止薬物の使用でMLB機構から50試合の出場停止処分を受けました。同年11月には第1回WBSCプレミア12にドミニカ共和国代表として出場。

メキシカンリーグ、そして指導者へ

2016年4月12日にはメキシカンリーグのタバスコ・キャトルメンと契約しますが、5月10日に放出。2019年シーズンからはドミニカン・サマーリーグ・ロイヤルズの打撃コーチに就任し、若手育成に力を注いでいます。

プレースタイルと評価

ベテミーは、主に三塁手を務めましたが、遊撃手、二塁手、一塁手、左翼手、右翼手としてのプレー経験もあるユーティリティープレイヤーでした。打撃ではパンチ力があり、多くの本塁打を記録。各チームで様々な役割をこなし、チームに貢献しました。

引退後はコーチとして、その経験と知識を次世代に伝えています。

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