ウイングス・オーヴァー・アメリカ
ウイングスが1976年に世に送り出したライブ作品であり、もともとは3枚組LPという大ボリュームで発表されました。そのタイトルは『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』（英語原題：Wings Over America）。彼らが同年春に行った、かつてない規模のアメリカ・ツアーにおける熱狂的なパフォーマンスを収めた決定版とも言えるアルバムです。商業的にも大きな成功を収め、全米チャートでは首位を獲得、全英でもトップ10入り（最高位8位）を果たしています。
このアルバムが誕生する背景となったのは、1975年9月からスタートしたウイングスのワールド・ツアーでした。イギリス、オーストラリア、ヨーロッパを経て、バンドは1976年5月にアメリカ大陸へ上陸します。これが「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」と銘打たれた大規模なツアーであり、5月3日のテキサス州フォートワース公演を皮切りに、6月23日のロサンゼルス公演まで、約2ヶ月弱の間に26都市を巡り、計31公演が敢行されました。特に、6月10日にシアトルのキングドームで行われた公演では、実に6万7000人もの観客を動員し、当時の屋内コンサートにおける観客動員記録を樹立しています。ツアー全体では約60万人を動員するなど、ウイングスがアメリカにおいて絶大な人気を確立していたことを証明する、歴史的な成功となりました。
本アルバムには、このアメリカ・ツアーで収録された膨大なライブ音源の中から、ベストテイクが厳選されて収録されています。ウイングス名義の楽曲だけでなく、ポール・マッカートニーがビートルズ時代に生み出した名曲群からも5曲が選ばれており、当時のライブにおけるバンドの幅広いレパートリーを知ることができます。合計28曲が収録され、オリジナルはLP3枚組という、当時のライブ盤としては異例とも言える豪華な構成でした。後にCD化された際には、通常は2枚組でのリリースとなりましたが、日本で限定販売された『紙ジャケットCD』盤では、オリジナルのLP構成を再現し、CD3枚組で発売されています。また、日本での発売当初は『ウイングス U.S.A. ライヴ!!』という邦題が付けられていましたが、現在はオリジナルタイトルである『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』としてリリースされています。
このツアーおよびアルバムに参加した主要メンバーは、ポール・マッカートニー（ベース、ギター、ピアノ、キーボード、ヴォーカル）、リンダ・マッカートニー（キーボード、パーカッション、ピアノ）、デニー・レイン（ギター、ベース、ピアノ、キーボード、パーカッション、ハーモニカ、ヴォーカル）、ジミー・マカロック（ギター、ベース、ヴォーカル）、そしてドラムスとパーカッションを担当したジョー・イングリッシュからなるウイングス本体に加え、サウンドに厚みを加えるためのホーン・セクションが帯同しました。ホーン・セクションのメンバーは、トニー・ドーシー（トロンボーン、パーカッション）、ハウイー・ケーシー（サクソフォン、パーカッション）、スティーヴ・ハワード（トランペット、フリューゲルホルン、パーカッション）、タデアス・リチャード（サクソフォン、クラリネット、フルート、パーカッション）という布陣でした。彼らが一体となった演奏は、当時のウイングスがライブバンドとしても最高の状態にあったことを示しており、その熱気と完成度の高さがアルバム全体を通じて伝わってきます。
アルバムに収められた全28曲のリストは以下の通りです。
CD 1
メドレー: ヴィーナス・アンド・マース / ロック・ショー / ジェット
レット・ミー・ロール・イット
遥か昔のエジプト精神 (Spirits of Ancient Egypt)
メディシン・ジャー (Medicine Jar)
メイビー・アイム・アメイズド (Maybe I'm Amazed)
コール・ミー・バック・アゲイン (Call Me Back Again)
レディ・マドンナ (Lady Madonna)
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード (The Long and Winding Road)
007死ぬのは奴らだ (Live and Let Die)
ピカソの遺言 (Picasso's Last Words (Drink To Me))
リチャード・コーリー (Richard Cory)
ブルーバード (Bluebird)
夢の人 (I've Just Seen a Face)
ブラックバード (Blackbird)
イエスタデイ (Yesterday)
CD 2
幸せのアンサー (You Gave Me the Answer)
磁石屋とチタン男 (Magneto and Titanium Man)
ゴー・ナウ (Go Now)
マイ・ラヴ (My Love)
あの娘におせっかい (Listen to What the Man Said)
幸せのノック (Let 'Em In)
やすらぎの時 (Time to Hide)
心のラヴ・ソング (Silly Love Songs)
愛の証 (Beware My Love)
ワインカラーの少女 (Letting Go)
バンド・オン・ザ・ラン (Band on the Run)
ハイ・ハイ・ハイ (Hi Hi Hi)
ソイリー (Soily)
このアルバムが誕生する背景となったのは、1975年9月からスタートしたウイングスのワールド・ツアーでした。イギリス、オーストラリア、ヨーロッパを経て、バンドは1976年5月にアメリカ大陸へ上陸します。これが「ウイングス・オーヴァー・アメリカ」と銘打たれた大規模なツアーであり、5月3日のテキサス州フォートワース公演を皮切りに、6月23日のロサンゼルス公演まで、約2ヶ月弱の間に26都市を巡り、計31公演が敢行されました。特に、6月10日にシアトルのキングドームで行われた公演では、実に6万7000人もの観客を動員し、当時の屋内コンサートにおける観客動員記録を樹立しています。ツアー全体では約60万人を動員するなど、ウイングスがアメリカにおいて絶大な人気を確立していたことを証明する、歴史的な成功となりました。
本アルバムには、このアメリカ・ツアーで収録された膨大なライブ音源の中から、ベストテイクが厳選されて収録されています。ウイングス名義の楽曲だけでなく、ポール・マッカートニーがビートルズ時代に生み出した名曲群からも5曲が選ばれており、当時のライブにおけるバンドの幅広いレパートリーを知ることができます。合計28曲が収録され、オリジナルはLP3枚組という、当時のライブ盤としては異例とも言える豪華な構成でした。後にCD化された際には、通常は2枚組でのリリースとなりましたが、日本で限定販売された『紙ジャケットCD』盤では、オリジナルのLP構成を再現し、CD3枚組で発売されています。また、日本での発売当初は『ウイングス U.S.A. ライヴ!!』という邦題が付けられていましたが、現在はオリジナルタイトルである『ウイングス・オーヴァー・アメリカ』としてリリースされています。
このツアーおよびアルバムに参加した主要メンバーは、ポール・マッカートニー（ベース、ギター、ピアノ、キーボード、ヴォーカル）、リンダ・マッカートニー（キーボード、パーカッション、ピアノ）、デニー・レイン（ギター、ベース、ピアノ、キーボード、パーカッション、ハーモニカ、ヴォーカル）、ジミー・マカロック（ギター、ベース、ヴォーカル）、そしてドラムスとパーカッションを担当したジョー・イングリッシュからなるウイングス本体に加え、サウンドに厚みを加えるためのホーン・セクションが帯同しました。ホーン・セクションのメンバーは、トニー・ドーシー（トロンボーン、パーカッション）、ハウイー・ケーシー（サクソフォン、パーカッション）、スティーヴ・ハワード（トランペット、フリューゲルホルン、パーカッション）、タデアス・リチャード（サクソフォン、クラリネット、フルート、パーカッション）という布陣でした。彼らが一体となった演奏は、当時のウイングスがライブバンドとしても最高の状態にあったことを示しており、その熱気と完成度の高さがアルバム全体を通じて伝わってきます。
アルバムに収められた全28曲のリストは以下の通りです。
CD 1
メドレー: ヴィーナス・アンド・マース / ロック・ショー / ジェット
レット・ミー・ロール・イット
遥か昔のエジプト精神 (Spirits of Ancient Egypt)
メディシン・ジャー (Medicine Jar)
メイビー・アイム・アメイズド (Maybe I'm Amazed)
コール・ミー・バック・アゲイン (Call Me Back Again)
レディ・マドンナ (Lady Madonna)
ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード (The Long and Winding Road)
007死ぬのは奴らだ (Live and Let Die)
ピカソの遺言 (Picasso's Last Words (Drink To Me))
リチャード・コーリー (Richard Cory)
ブルーバード (Bluebird)
夢の人 (I've Just Seen a Face)
ブラックバード (Blackbird)
イエスタデイ (Yesterday)
CD 2
幸せのアンサー (You Gave Me the Answer)
磁石屋とチタン男 (Magneto and Titanium Man)
ゴー・ナウ (Go Now)
マイ・ラヴ (My Love)
あの娘におせっかい (Listen to What the Man Said)
幸せのノック (Let 'Em In)
やすらぎの時 (Time to Hide)
心のラヴ・ソング (Silly Love Songs)
愛の証 (Beware My Love)
ワインカラーの少女 (Letting Go)
バンド・オン・ザ・ラン (Band on the Run)
ハイ・ハイ・ハイ (Hi Hi Hi)
ソイリー (Soily)
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。