ウォークマンの製品一覧

ソニーウォークマン製品一覧：ポータブルオーディオの歴史

1979年、ソニーが世界に送り出した革命的なポータブルオーディオプレーヤー「ウォークマン」。その誕生から現在まで、音楽の楽しみ方を大きく変えてきたウォークマンの製品群を、時代とともに振り返ってみましょう。カセットテープから始まり、コンパクトディスク（CD）、ミニディスク（MD）、そしてデジタルオーディオプレーヤーへと進化を遂げ、4億台以上の累計出荷台数を誇るウォークマンの歴史は、まさにポータブルオーディオの黄金時代を彩るものです。

カセットウォークマン：伝説の始まり

1979年7月1日、初代ウォークマン「TPS-L2」が発売されました。その革新的なデザインと手軽さは瞬く間に世界中を魅了し、ポータブルオーディオの概念を根底から覆しました。当初はコンパクトカセットテープのみの対応でしたが、後に様々な機能が追加され、オートリバース、ドルビーノイズリダクション、チューナー内蔵など、多様なモデルが展開されました。2010年10月22日、日本国内での販売は終了しましたが、約2億2000万台という出荷台数は、その人気と影響力の大きさを物語っています。

主なカセットウォークマンモデル:

TPS-L2: 初代ウォークマン。世界各国で異なる名称で発売され、後に「ウォークマン」に統一されました。
WM-2: 操作ボタンを前面に配置し、小型化を実現した2号機。大ヒットモデルとなりました。
WM-D6: メタルテープ録音再生対応の高音質モデル。「ウォークマン・プロフェッショナル」と呼ばれました。
WM-7: オートリバースとヘッドホンリモコンを搭載したモデル。
WM-20: カセットケースサイズの開発を目標に開発された小型モデル。単三乾電池1本での駆動を実現しました。
WM-F5: 防水仕様のアウトドアモデル。FMチューナーを搭載し、インナーイヤー型ヘッドホンが付属していました。
WM-EX1: ウォークマン15周年記念モデル。最大36時間連続再生など、充実の機能を備えていました。
WM-EX922: リモコンをヘッドホンに内蔵したモデル。1996年度グッドデザイン賞を受賞しました。
WM-EX2000: 事実上の最後の高音質モデル。PC-OCC巻線ヘッドと真鍮製フライホイールを採用。
WM-FX202: カセットテープウォークマンの最後のモデル。植物原料プラスチックを採用していました。

ディスクマン/CDウォークマン：新たな時代へ

1984年11月1日、世界初のポータブルCDプレーヤー「D-50」が登場しました。当初は「Discman」の名称ではなく「CD COMPACT PLAYER」と表記されていました。その後、小型化、高音質化、ESP（音飛び防止技術）の搭載など、進化を遂げながら長きにわたり愛されました。1997年10月からはブランド名が「CDウォークマン」に統一されました。

主なディスクマン/CDウォークマンモデル:

D-50: 世界初のポータブルCDプレーヤー。CD市場の活性化に貢献しました。
D-82: 8cm CD専用の小型モデル。「CDウォークマン」の原点とも言える存在です。
D-515: 初の音飛びガードESP搭載モデル。液晶リモコンも搭載しました。
D-E500: ブランド名が「CDウォークマン」に統一された最初のモデル。
D-E01: CDウォークマン15周年記念モデル。フルマグネシウムボディとスロットイン機構を採用。
D-EJ1000: CD-R/RW再生対応モデル。世界最長の再生時間を実現しました。

DATウォークマン、MDウォークマン：デジタル時代の到来

1990年代には、デジタルオーディオの波がウォークマンにも押し寄せました。1990年11月にDATウォークマン、1992年11月にMDウォークマンが登場し、高音質・高機能なデジタルオーディオ体験を提供しました。しかし、CDやフラッシュメモリプレーヤーの台頭により、2005年にはDATウォークマン、2011年にはMDウォークマンの生産が終了しました。

主なDATウォークマン、MDウォークマンモデル:

TCD-D3: 初代DATウォークマン。高音質で知られていました。
MZ-1: 初代MDウォークマン。スロットイン式ローディングメカニズムを採用。
MZ-R50: 新型ジョグダイヤル搭載モデル。操作性が向上しました。
MZ-E50: ソニー創業50周年記念モデル。世界最小・最軽量を実現しました。
MZ-F40: MDウォークマン唯一のラジオ搭載機。
MZ-N1: 初のNetMD対応モデル。PCとの連携が強化されました。
MZ-NH1: Hi-MD対応モデル。リニアPCM録音に対応しました。
MZ-RH1: MDウォークマンの最終モデル。

メモリースティックウォークマン、ハードディスクウォークマン：デジタル時代の進化

1999年には、メモリースティックを使用するネットワークウォークマンが登場しました。その後、フラッシュメモリやハードディスクを搭載したデジタルウォークマンが多数発売されました。大容量化、高音質化、様々な機能の搭載など、デジタル技術の進化とともにウォークマンは更なる進化を遂げました。

主なデジタルウォークマンモデル:

NW-MS7: 初代メモリースティックウォークマン。
NW-HD1: 世界最小最軽量の1.8インチHDD搭載プレーヤー。
NW-S700F: 高音質技術「クリアオーディオテクノロジー」を搭載。
NW-A800: 動画再生対応モデル。DSEE（デジタルサウンドエンハンスメントエンジン）を搭載。
NW-X1000: ウォークマン史上最高峰モデル。フルデジタルアンプ「S-Master」を搭載。
NW-ZX1: ハイレゾ音源対応モデル。S-Master HXを搭載。
* NW-WM1Z: フラッグシップモデル。無酸素銅を採用した高音質モデル。

ウォークマン携帯電話：モバイル時代の融合

2000年代後半には、携帯電話にウォークマン機能を搭載した「ウォークマンケータイ」も登場しました。携帯電話と音楽プレーヤーの融合により、より手軽に音楽を楽しむことができるようになりました。

終わりに

この記事では、ソニーウォークマンの歴史を製品一覧と共に振り返りました。長年に渡り愛されてきたウォークマンは、技術革新とユーザーニーズを反映しながら、常に進化を続けてきました。これからも、ウォークマンは私たちの音楽ライフを豊かにしてくれる存在であり続けるでしょう。

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