ウスキケンイチ (小惑星)

ウスキケンイチ (Usukikenichi)

ウスキケンイチは、小惑星帯に位置する小惑星で、太陽系の中でも特に興味深い天体の一つです。1997年10月6日、北海道北見市での観測を通じて、渡辺和郎と円舘金によって発見されました。その時の見かけの明るさは17.6等級であり、この発見以降、約2,000回もの観測が行われています。2024年4月時点においても、観測は続けられており、ウスキケンイチの詳細な特性が解明されています。

発見の背景と特性

ウスキケンイチは小惑星帯の外側に位置し、太陽からの距離は約3.172天文単位、これはおおよそ4億7500万キロメートルに相当します。この距離を約5年で公転しており、平均的な小惑星と同整理の orbital dynamicsを持っています。NEOWISE計画による広視野赤外線探査機（WISE）の測定結果では、ウスキケンイチの直径はおおよそ12キロメートルと推定されており、その反射能（アルベド）は0.055と非常に低くなっています。低いアルベドは、ウスキケンイチの表面が暗いことを示しており、他の小惑星との比較においても特筆すべき点です。

名称の由来

ウスキケンイチに与えられた発見当初の仮符号は1997 VT17でありました。実は、彼が発見される約12年前、1985年8月16日から17日にかけて、アメリカのパロマー天文台で観測された小惑星1985 QT1と同一であることが過去の観測記録から考察されました。数十年の歳月を経て、ウスキケンイチは2023年11月8日に国際天文学連合（IAU）によって、正式に「Usukikenichi」という名称を付けられました。この名前は、福島県のアマチュア天文家である薄謙一に因んでいます。薄氏は会津天文同好会の主宰者であり、1998年にうしかい座流星群の突発出現を発見したことで広く知られています。彼は2001年に第1回日本天文学会天文功労賞を受賞するなど、その業績が高く評価されています。

関連情報

ウスキケンイチに関する情報は、他の小惑星と同様に、関連する小惑星リストの中に位置づけられ、『24001-25000』の範疇で調査が進められています。また、名前に由来を持つ小惑星の一覧にも、この小惑星は含まれています。

結論

ウスキケンイチはその発見から34年を経て、初めて固有名を与えられた小惑星であり、今後の観測によるさらなる研究が期待されています。小惑星に関する理解を深めるために、ウスキケンイチは今後も注目の対象となることでしょう。

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