エプリー・エアフィールド

エプリー・エアフィールド（IATA: OMA）は、アメリカ合衆国ネブラスカ州東部、州最大の都市であるオマハのダウンタウンから北東約5kmに位置する主要空港です。この空港は、オマハ都市圏のみならず、ネブラスカ州東部、アイオワ州西部、カンザス州北部、ミズーリ州北部、そしてサウスダコタ州にわたる広範囲な地域における空の玄関口としての役割を担っています。

空港名は、地元のホテル王であったユージーン・C・エプリー氏にちなんで命名されました。エプリー氏が1958年に亡くなった後、彼の遺産から100万ドルがオマハ市営空港のジェット機対応改築費用として寄付され、1959年から1960年にかけて大規模な改修工事が行われました。この改築により、エプリー・エアフィールドは現代的な空港としての基盤を確立しました。

空港の敷地面積は1,072ヘクタールに及びます。ターミナルは2つのコンコースに分かれており、合計20のゲートを備えています。国際線の就航はありませんが、各航空会社のハブ空港への便が多数運航しています。2019年には約488万人の旅客が利用し、ネブラスカ州内の空港として最多の利用者数を記録しました。特にサウスウエスト航空が全体の約3割を占め、次いでアメリカン航空とデルタ航空が多くの旅客を輸送しています。

特異な立地

エプリー・エアフィールドは、オマハのダウンタウンから北東約5kmに位置し、イーストオマハ市に隣接しています。空港自体はミズーリ川の西岸、ネブラスカ州側にありますが、ミズーリ川が蛇行しているため、空港の東側、西側、南側の三方はアイオワ州に囲まれるという特異な立地条件を持っています。空港の西側には、ミズーリ川が形成した三日月湖が広がっており、この三日月湖は1877年にミズーリ川が洪水を起こした際に流路が変わり、旧流路が取り残されることによって形成されました。ミズーリ川はネブラスカ州とアイオワ州の州境となっていますが、1893年の連邦最高裁判所の裁定により、流路変更による州境の変更は行われず、三日月湖の内側はアイオワ州のままとなりました。この三日月湖の内側の約5平方キロメートルの土地は、後にアイオワ州カーターレイク市となりました。

このような複雑な州境線の影響で、オマハのダウンタウンから空港へ車で向かう際には、わずかな区間だけアイオワ州を通過することになります。空港とダウンタウンを結ぶ主要道路であるアボット・ドライブは、カーターレイク市域内の約800メートルの区間だけがアイオワ州道165号線に指定され、アイオワ州交通局によって管理・維持されています。この区間の両端にはアイオワ州のウェルカムサインが設置されています。対照的に、ネブラスカ州側では、アボット・ドライブはオマハ市内の道路として扱われ、州境にネブラスカ州のウェルカムサインは設置されていません。ノースオマハ地区およびイーストオマハ地区から空港へ向かう場合は、アイオワ州を通過することはありません。

ターミナル

エプリー・エアフィールドのターミナルは、AとBの2つのコンコースに分かれています。各コンコースには10個のゲートがあり、A1からA10、B11からB20までの番号が割り当てられています。手荷物受取所は、コンコースAに到着する便は1から3番、コンコースBに到着する便は4から6番を利用します。

就航路線

エプリー・エアフィールドには、以下の航空会社が多数の路線を運航しています。

サウスウエスト航空: ダラス/ラブ、シカゴ/ミッドウェイ、ヒューストン/ホビー、ナッシュビル、ワシントン/ナショナル、ラスベガス、オーランド、フェニックス、デンバー、セントルイス、タンパ
アメリカン航空: ダラス/フォートワース、ロサンゼルス、フェニックス、シカゴ/オヘア
アメリカン・イーグル: シャーロット、マイアミ、ロサンゼルス、シカゴ/オヘア
デルタ航空: アトランタ、ミネアポリス
デルタ・コネクション: アトランタ、シンシナティ、ソルトレイクシティ
ユナイテッド航空: シカゴ/オヘア、デンバー
ユナイテッド・エキスプレス: シカゴ/オヘア
アラスカ航空: シアトル、ポートランド
フロンティア航空: デンバー、ラスベガス
アレジアント航空: オーランド/サンフォード、ラスベガス

これらの路線は、エプリー・エアフィールドが広範囲な地域と主要都市を結ぶ重要な役割を果たしていることを示しています。

関連項目

アメリカ合衆国の空港の一覧

外部リンク

公式ウェブサイト（英語）

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