エリック・アイバー

エリック・ヨハン・アイバー（Erick Johan Aybar, 1984年1月14日 - ）は、ドミニカ共和国ペラビア州バニ出身のプロ野球選手（内野手）。右投両打。メキシカンリーグのモンクローバ・スティーラーズに所属しています。兄は同じくプロ野球選手のウィリー・アイバーです。

プロ入りとエンゼルス時代

2002年にアナハイム・エンゼルスへドラフト外で入団。マイナーリーグ時代には、タイ・バンバークレオ打撃コーチの指導を受け、大きく成長しました。

2006年5月16日のトロント・ブルージェイズ戦でメジャーデビュー。この年は34試合に出場し、打率.250を記録しました。守備では二塁手、遊撃手として出場し、遊撃手としては39回の守備機会に対し4失策、守備率は9割を下回りました。

2007年は開幕からメジャーロースター入りを果たしましたが、故障者リスト入りを2度経験し、79試合の出場にとどまりました。2008年は98試合に出場しました。

2009年には遊撃手のレギュラーに定着し、打率.312（ア・リーグ8位）を記録し、ブレイクを果たしました。レギュラー定着により、走力を生かした安打が増加し、内野安打35本、バントヒットはメジャー最多となる18本を記録しました。守備でも高い能力を発揮し、リーグの遊撃手として最多の102併殺を記録しました。ポストシーズン対ヤンキース戦では、デレク・ジーターが打った高いバウンドのゴロを素手で処理し、素早く送球してアウトにするプレーを見せたり、打撃ではCCサバシアからセンターへヒットを放つなど活躍しました。

2010年は打率.253と低下しましたが、自身初の20盗塁超えとなる22盗塁を記録し、38本の内野安打と2年連続でメジャー最多となる16本のバントヒットを記録しました。

2011年は打率.279まで引き上げ、自身初の二桁となる10本塁打を放ちました。走塁面では自身初の30盗塁を決め、バントヒットは14本でした。また、一塁に守備力の高いマーク・トランボが入ったことで、併殺獲得数が再び増加し、2年ぶりにア・リーグ1位となる102併殺を記録。シーズン終了後にはゴールドグラブ賞を受賞しました。

2012年はシーズン開始後に球団と4年3350万ドルで契約延長。シーズンでは、マイク・トラウトが台頭したことで、リードオフマンの座を失いましたが、相変わらずのスピードを発揮。盗塁数は減少したものの、3年連続で20盗塁以上をマークしました。メジャー3位の内野安打40本、メジャー1位のバントヒット16本を記録。バントヒット数でメジャー最多を記録するのは3度目のことでした。また、この年は左投手をよく打ちました（対左打率.336）。打率も.290まで上げ、2年連続で打率上昇となりました。

2013年は、第3回WBCのドミニカ共和国代表に選出されました。レギュラーシーズンでは引き続き遊撃のレギュラーを務めましたが、8月に脛を痛めた影響で走塁に関する成績が低下しました。それでも、3年連続で.270台の打率を維持しました。

2014年は、レギュラー獲得後では最多の156試合に出場し、打率.278、7本塁打、68打点、16盗塁を記録しました。盗塁は2年連続で20に届きませんでしたが、打点は自己ベストの数値でした。遊撃守備では、前年と比較してエラーを15から10に、DRSを-7から-3に改善しました。オフには日米野球2014のMLB選抜に選出されていましたが、怪我で辞退となりました。

2015年も2年連続で156試合に出場し、打率.270、3本塁打、44打点をマーク。30二塁打を放ち、5年連続で30本以上の二塁打を放ちました。走塁面では15盗塁を決め、2009年から7年連続2ケタ盗塁を継続しました。

ブレーブス、タイガース、パドレス時代

2015年11月12日にトレードでアトランタ・ブレーブスへ移籍。2016年は遊撃手のレギュラーとして起用され、97試合に出場しましたが、同年途中にデトロイト・タイガースへ移籍。タイガースでは三塁手、遊撃手、二塁手として起用されました。

2017年はサンディエゴ・パドレスでプレーし、108試合に出場。オフにFAとなりました。

メキシカンリーグ時代

2018年以降はミネソタ・ツインズとマイナー契約を結びましたが、メキシカンリーグのモンクローバ・スティーラーズへ移籍しました。

プレースタイル

俊足巧打の内野手として、主に遊撃手として活躍。高い守備力と走塁技術が持ち味です。バントヒットの多さも特徴で、MLBで最多記録を複数回達成しています。

詳細情報

ゴールドグラブ賞：1回 (2011年)
MLBオールスターゲーム選出：1回 (2014年)
* 背番号：32, 2, 1, 15, 8

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