エリック・ブレッドソー

エリック・ブレッドソー：NBAを彩った技巧派ガードの軌跡

エリック・ブレッドソー（Eric Bledsoe）は、1989年12月9日生まれ、アメリカ合衆国アラバマ州バーミングハム出身のプロバスケットボール選手です。ポイントガードとシューティングガードを主なポジションとし、その高い身体能力と得点力でNBAファンを魅了しました。現在はCBA（中国プロバスケットボールリーグ）の上海シャークスに所属し、新たな挑戦を続けています。

NCAAでの活躍とNBA入り

ケンタッキー大学時代、ブレッドソーはジョン・ウォールやデマーカス・カズンズといったスター選手と共にプレーし、チームを強豪へと押し上げました。3年間で35勝3敗という圧倒的な成績を残し、2010年のNBAドラフトにアーリーエントリーを表明。

ドラフトでは、オクラホマシティ・サンダーから18位指名を受けましたが、直後にロサンゼルス・クリッパーズとのトレードが成立し、クリッパーズの一員としてNBAキャリアをスタートさせることになります。

NBAでの歩み

ロサンゼルス・クリッパーズ時代

クリッパーズでは、バロン・デイビス、後にクリス・ポールの控えとしてプレー。出場機会は限られていましたが、そのポテンシャルの高さは随所に見られました。

フェニックス・サンズ時代

2013年夏、三角トレードでフェニックス・サンズへ移籍。サンズでは先発の座を掴み、2013-14シーズンには平均17.7得点を記録し、MIP（最も成長した選手賞）の候補にも挙がりました。しかし、膝の怪我に悩まされ、シーズンを棒に振ることもありました。

制限付きFAとなったオフには契約交渉が難航しましたが、最終的には5年総額7000万ドルで再契約。2014-15シーズンには自己最多の81試合に先発出場を果たしました。しかし、翌2015-16シーズンには左膝の前十字靭帯断裂という重傷を負い、再び長期離脱を余儀なくされました。

2016-17シーズンには怪我から復帰し、開幕から出場。ポートランド・トレイルブレイザーズ戦では、ブザービーターとなる3ポイントシュートを決め、チームに勝利をもたらしました。トロント・ラプターズ戦では自己最高の40得点を記録するなど、エースとしての存在感を示しましたが、再び膝の負傷に見舞われ、シーズンを終えることとなりました。

2017-18シーズン、チームの低迷を受け、「もうこんなチームでプレーしたくない」という内容のツイートを発信し、物議を醸しました。その後、ミルウォーキー・バックスへトレードされることになります。

ミルウォーキー・バックス時代

バックスでは、加入後すぐにチームにフィットし、サンアントニオ・スパーズ戦で13得点を挙げ、勝利に貢献。古巣サンズとの対戦では、ブーイングを浴びながらも30得点を記録しました。

2019年3月には、バックスと2023年までの4年総額7000万ドルで契約延長を果たし、チームからの信頼の厚さを示しました。

ニューオーリンズ・ペリカンズ、そしてクリッパーズへ

2020年11月、大型トレードでニューオーリンズ・ペリカンズへ移籍。その後、再びロサンゼルス・クリッパーズへ復帰するなど、様々なチームを渡り歩きました。

プレースタイル

身長185cmながら、202cmのウイングスパンを活かしたダイナミックなプレーが魅力です。両手で繰り出すダンクシュートは、観客を沸かせます。一方で、プレーオフではレギュラーシーズンほどの成績を残せていないという課題も抱えています。

エリック・ブレッドソーは、その才能と努力でNBAの舞台を駆け抜けました。現在はCBAで新たな挑戦を続けていますが、彼の活躍はこれからも多くのバスケットボールファンを魅了し続けることでしょう。

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