オウシュウクラウン

オウシュウクラウンは、2005年7月21日に盛岡競馬場でデビューした競走馬です。デビュー戦を勝利で飾ると、2歳時には若駒賞、南部駒賞で4着、寒菊賞で1着と活躍しました。その後、船橋競馬場の坂本昇厩舎に移籍。移籍初戦のブルーバードカップを制覇するなど、好成績を残しました。

岩手競馬に戻ると、B1一般戦、はまなす賞と連勝し、勢いそのままに挑んだ岩手ダービー ダイヤモンドカップでは3コーナーから先頭に立ち、重賞初制覇を成し遂げました。続くサマーカップも勝利し、4連勝でジャパンダートダービーへ挑戦。地方馬として最高の3着という結果を残しました。

8月の不来方賞では、4コーナーから押し切り、2着馬に5馬身差をつける圧勝劇を演じました。その後、ダービーグランプリでは7着と結果を残せませんでしたが、続くエクセレント競走、阿久利黒賞と連勝し、勢いを盛り返しました。東京大賞典への出走も検討されましたが、結局は回避。そして迎えた大晦日の桐花賞では、ゲイリーエクシードを4分の3馬身差で退け、見事勝利を収めました。

これらの活躍により、オウシュウクラウンは2006年度の岩手競馬年度代表馬に選出される栄誉に輝きました。しかし、その輝かしい活躍の裏には、苦い経験もありました。2007年1月31日、川崎記念に遠征した際に、レース直前の返し馬で暴走し、馬場を2周半もするハプニングに見舞われました。このアクシデントの影響で、最下位に終わる結果となりました。

その後は、白嶺賞2着、トウケイニセイ記念2着、シアンモア記念3着などの成績を残しましたが、勝ち星には恵まれませんでした。そして、2009年11月26日、競走馬としての登録を抹消され、引退することとなりました。

引退後は去勢され、岩手県滝沢村の「いわて馬っこパーク」で乗用馬として第二の人生を送っています。オウシュウクラウンは、数々の重賞競走を制覇し、地方競馬の歴史に名を刻んだ名馬として、多くのファンに記憶されています。その活躍は、競走馬としての才能だけでなく、持ち前の強靭な精神力と勝負根性を物語っています。デビューから引退まで、常に全力で走り続けたオウシュウクラウンの競走生活は、多くの競馬ファンに感動と興奮を与え続けました。彼の功績は、これからも語り継がれていくことでしょう。2006年の活躍は特に記憶に残り、岩手競馬を代表する名馬として、その名は長く語り継がれるでしょう。

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