オジー・カンセコ

オズワルド・カンセコ：波乱万丈な野球人生を送ったキューバ出身の元プロ野球選手

オズワルド・カンセコ（Osvaldo "Ozzie" Canseco Capas, 1964年7月2日 - ）は、キューバのハバナ出身の元プロ野球選手（左翼手）です。右投げ右打ちで、一卵性双生児の弟であるホセ・カンセコも元MLB選手として知られています。

キューバからアメリカへ

カンセコはハバナで生まれましたが、キューバ革命によって両親が財産を没収されました。1965年にフィデル・カストロ政権が反体制派のアメリカ合衆国への移住を認めたことを受け、家族と共にフロリダ州マイアミへ移住しました。

プロ野球選手として

1982年のMLBドラフト2巡目でニューヨーク・ヤンキースから指名を受けプロ入り。当初は投手として登録されていましたが、マイナーリーグで外野手としても出場するようになり、しばらくは二足のわらじを履きました。1986年にオークランド・アスレチックスへトレードされると完全に外野手に転向。弟のホセがMLBで活躍する一方で、オズワルドはなかなか芽が出ず、MLB初出場はプロ入りから8年後の1990年でした。

1991年には日本プロ野球の近鉄バファローズに入団。「ホセ・カンセコの実兄」という話題性でファンからも期待されましたが、当時の近鉄にはラルフ・ブライアント、ジム・トレーバーという実績のある外国人選手が在籍しており、彼は第3の保険的な扱いでした。ブライアントの故障でチャンスが巡ってくるかと思われましたが、二軍での成績も振るわず、新外国人選手の獲得に伴い、シーズン途中で解雇されました。

その後、セントルイス・カージナルス、ミルウォーキー・ブルワーズに在籍しましたが、MLBでの出場はわずか。1994年に現役引退を表明しました。

独立リーグでの活躍と監督就任

1998年に北米独立リーグで現役復帰。その後も、メキシカンリーグ、アトランティックリーグなどでプレーしました。2000年にはアトランティックリーグでシーズン48本塁打を放ち、MVPを受賞。2001年には韓国プロ野球のロッテ・ジャイアンツと契約しましたが、一軍戦に出場することなく解雇。2010年には弟ホセと共に独立リーグでプレーし、2011年には弟が監督を務めるチームで選手兼任ベンチコーチを務めました。2013年には独立リーグの監督に就任しています。

選手としての特徴

オズワルド・カンセコは、長打力が魅力の左翼手でした。独立リーグではありますが、シーズン48本塁打を記録するなど、その打棒は健在でした。

人物像

カンセコは、その野球人生だけでなく、数々の法的トラブルでも知られています。ナイトクラブでの喧嘩、アナボリックステロイドの不法所持、飲酒運転など、問題を起こし、保護観察処分や懲役刑を受けています。

オズワルド・カンセコは、その波瀾万丈な人生を通して、多くの人々に記憶される野球選手と言えるでしょう。

詳細情報

年度別打撃成績
背番号
55 （1990年）
35 （1991年）
46 （1992年）
48 （1993年）
22 （2001年）

関連項目

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