オタリ

オタリ株式会社は、日本の電機メーカーであり、創業当初から磁気テープ関連製品の製造販売を中心に事業を拡大してきました。

事業概要

近年では、DLT（Digital Linear Tape）やLTO（Linear Tape-Open）といったコンピュータ用磁気テープの生産装置、ディスクの複製装置やパッケージング装置、プリント基板関連の製造装置など、幅広い製品を手がけています。また、オーディオネットワーク機器や放送用ミキシングコンソール、オーディオレコーダーなど、音響機器分野でも高い技術力を発揮しています。

特に、磁気ヘッドの生産部門を有しており、特殊ヘッドの生産にも対応できる点が強みです。かつては、業務用のオープンリール式テープレコーダー（MX-5050BⅢ）も製造していましたが、2014年12月に生産を終了しています。

メカトロニクス技術に強みを持っており、製造装置を中心とした特注機器の設計・生産も請け負っています。顧客のニーズに合わせたカスタマイズを得意とし、多様な産業分野に貢献しています。

かつては、埼玉県秩父市でプリント配線基板を製造する電子部品事業部がありましたが、2009年2月末日に閉鎖されました。また、マルゲン事業部では帯鋸を主体とした製鋸事業を行っていましたが、2012年に株式会社マルゲンヨシムラとして分離独立しています。

社名の「オタリ」は、創業者の郷里である長野県小谷村に由来しています。

沿革

1965年：細田雅行氏が東京都三鷹市に有限会社小谷電機を設立。
1967年：小谷電機株式会社に組織変更。
1969年：長野県豊科町（現・安曇野市）に「豊科工場」を新設。
1972年：同町に「松本工場」を新設。
1984年：本社を東京都荻窪（杉並区）に移転。
1989年：本社を東京都調布市に移転し、東京地区の事業所を統合。同時に社名を「オタリ株式会社」に変更。
2010年：本社を再び東京都荻窪に移転。

関連会社

オタリテック：業務用音響製品の販売会社。PMC（イギリス）やLAWO（ドイツ）などの輸入総代理店も務める。所在地は東京都新宿区西早稲田。
豊科精工：機械部品の加工会社。長野県安曇野市に所在。

著作

オタリ株式会社編著で、創業の記録をまとめた書籍も出版されています。
『二十七年目の蛙が思い立った風変わりな創業の記録。オタリはいかにして六畳間から世界へと飛び出したか。』オタリ、調布、1992年4月。全国書誌番号:20480858。

関連項目

電機メーカー
オープンリール
mLAN

外部リンク

オタリ株式会社ホームページ
* オタリテック株式会社ホームページ

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