オデッサの階段 (テレビ番組)

『オデッサの階段』は、2012年10月から2013年3月にかけてフジテレビの「COOL TV」枠で放送されたドキュメンタリー番組です。

番組概要

この番組は、毎回一人のクリエーターにスポットライトを当て、その人物の周囲の人々の証言や映像を交えながら、様々な角度からその人物を掘り下げていくというスタイルが特徴です。単なる人物密着型のドキュメンタリーではなく、複数の視点を通じて対象人物の本質に迫ろうとする試みがなされています。番組の演出には、salyuのテーマ曲や無伴奏チェロ組曲が効果的に使用され、視聴者の感情を揺さぶるような演出が施されています。

番組名の由来

番組タイトルである「オデッサの階段」は、ウクライナの都市オデッサにある有名な階段、ポチョムキンの階段に由来します。この階段は、オデッサ市街地と港を結ぶために19世紀に建設された巨大なもので、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督の映画『戦艦ポチョムキン』に登場するシーンは、モンタージュ理論を確立したことで映画史に名を刻んでいます。総合演出を務めた冨士川祐輔は、この番組を通じて「ドキュメンタリー番組の新しい理論」を確立したいという思いを込めて命名したと語っています。番組セットも白い階段を模したデザインとなっており、その意気込みが感じられます。

番組の特徴

クリエーターに焦点を当てる: 様々な分野で活躍するクリエーターを取り上げ、その人物の創造の源泉や苦悩、情熱に迫ります。
多角的な視点: 周囲の人物の証言や映像を交え、多角的な視点からクリエーターの人物像を浮き彫りにします。
スタイリッシュな演出: salyuのテーマ曲や無伴奏チェロ組曲が効果的に使用され、映像美にもこだわったスタイリッシュな演出が特徴です。

番組スタッフ

ナレーション：小山力也、川澄綾子、竹内順子
構成：内田和久二
リサーチ：喜多あおい、品田モリヤ
アドバイザー：伊藤氏貴
編成企画：川本洋平
技術プロデュース：星谷健司
技術コーディネーター：斉藤浩太郎
美術プロデュース：柴田慎一郎
CGプロデュース：高橋美香
CGディレクター：三谷晋平
ビジュアルコンセプト：鈴木鉄平
ビジュアルディレクター：高野か善政
音楽ディレクター：池田貴博
WEBプロデュース：高崎悠介
広報：山本麻祐子
TK：本田悦子
AP：宮澤智美
総合演出・プロデューサー：冨士川祐輔
プロデューサー：坂口和之進
ディレクター：佐藤源太、藤野大作、森田と純平、松澤祐介、水口真、西村佳子

制作

美術協力：フジアール
制作：フジテレビ
制作著作：共同テレビ

『オデッサの階段』は、単なるドキュメンタリー番組にとどまらず、新しい映像表現や演出手法を取り入れ、ドキュメンタリーの可能性を追求した意欲的な作品と言えるでしょう。

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