オーサムアゲイン

オーサムアゲイン：伝説的名馬の生涯

オーサムアゲイン (Awesome Again) は、カナダで生まれ、アメリカ合衆国で競走馬および種牡馬として活躍したサラブレッドです。その名を競馬史に刻むこととなったのは、1998年のブリーダーズカップ・クラシック制覇という偉業でした。このレースでは、強豪揃いのライバルたちを相手に、見事な勝利を収めました。さらに、ホイットニーハンデキャップも制覇するなど、数々の栄光を手にしました。

競走馬時代の活躍

1997年、ハリウッドパーク競馬場でデビューしたオーサムアゲインは、最初のレースで3着という結果に終わりますが、続くレースで初勝利を挙げます。その後、ウッドバイン競馬場のクイーンズプレートやサラトガ競馬場のジムダンディステークスなど、重要なレースで勝利を重ね、その才能をいかんなく発揮しました。しかし、トラヴァーズステークスやスーパーダービーでは惜しくも上位入賞を逃します。3歳シーズンは休養に充て、古馬になってからの活躍に備えました。

1998年、古馬となったオーサムアゲインは、チャーチルダウンズ競馬場のアローワンス競走で復帰戦を勝利で飾ると、勢いに乗ってスティーヴンフォスターハンデキャップも制します。そして、ホイットニーハンデキャップでの勝利は、G1競走初制覇という大きな成果をもたらしました。さらに、サラトガブリーダーズカップハンデキャップとホーソーンゴールドカップハンデキャップも連勝し、ブリーダーズカップ・クラシックへと向かいました。

ブリーダーズカップ・クラシックでは、錚々たるG1競走優勝馬たちが集結する中、オーサムアゲインは、最後の直線で鋭い脚を見せ、シルバーチャームに4分の3馬身差をつけて優勝。1998年シーズンは全勝で終え、この年を最後に引退しました。

種牡馬としての成功

引退後はアデナスプリングスで種牡馬となり、その才能は繁殖界でも遺憾なく発揮されました。2004年には産駒のゴーストザッパーがブリーダーズカップ・クラシックを制覇し、親子制覇という快挙を成し遂げました。他にも、ジンジャーパンチ、ウィルコ、ラウンドポンドなど、数々のブリーダーズカップ優勝馬を送り出しました。

2011年には疝痛で手術を受けるという出来事もありましたが、回復し、種牡馬としての活動を続けました。2019年シーズンをもって種牡馬を引退するまでに、38頭の重賞優勝馬、そのうち14頭がG1競走優勝馬という素晴らしい実績を残しました。

種牡馬引退後は功労馬牧場であるオールドフレンズに移りましたが、2020年12月15日、26歳でその生涯を閉じました。

代表産駒

オーサムアゲインは、数々のG1競走優勝馬を輩出しました。その中でも特に有名な産駒を以下に挙げます。

ゴーストザッパー (Ghostzapper)：ブリーダーズカップ・クラシック、メトロポリタンハンデキャップなど
ウィルコ (Wilko)：ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル
ラウンドポンド (Round Pond)：ブリーダーズカップ・ディスタフ、エイコーンステークス
ジンジャーパンチ (Ginger Punch)：ブリーダーズカップ・ディスタフ
ゲームオンデュード (Game On Dude)：サンタアニタハンデキャップ、ハリウッド金杯など
オクスボウ (Oxbow)：プリークネスステークス
* サーウィンストン (Sir Winston)：ベルモントステークス

これ以外にも、多くの優れた競走馬を輩出し、その血統は世界中で高く評価されています。オーサムアゲインの功績は、競走馬としての活躍にとどまらず、種牡馬としても大きな影響を与えたことにあります。その名は、競馬史に永遠に刻まれるでしょう。

もう一度検索