カドゥケウスZ 2つの超執刀

カドゥケウスZ 2つの超執刀

『カドゥケウスZ 2つの超執刀』（Trauma Center Second Opinion）は、株式会社アトラスが2006年12月12日に発売したWii専用ゲームソフトです。本作はニンテンドーDSでリリースされた『超執刀 カドゥケウス』のリメイクであり、新たな要素が加わっています。

ゲームの概要

このソフトは、DS版がタッチペンで操作されていたのに対し、Wii版ではWiiリモコンとヌンチャクを用いた独特の操作体系を採用しています。プレイヤーはポインティング機能を使って手術器具を選択し、手術を進めていきます。グラフィックに関しても全面的に改善され、新しいシナリオとキャラクターが追加されているのが特徴です。

難易度は3段階から選ぶことができ、各ステージごとに自分のスキルに応じて調整できるため、初心者でも挑戦しやすい設計になっています。ただし、アクションパートの難しさは高く、器具を瞬時に選び、正確に処置を行なう力が求められます。全体として、一見アドベンチャーゲームのような形をとっていますが、シナリオには選択肢が存在せず、純粋なアクションゲームとして楽しむことができます。

また、プレイ画面は4:3の標準画面に固定されており、16:9のワイド画面には対応していません。作中のキャラクターデザインは、前作とは異なり、土居政之が手がけていますが、シナリオは磯貝正吾が引き続き担当しました。これにより、アトラスの人気タイトルとして知られている『ペルソナ』シリーズと同様に高い評価を受けています。

北米や欧州では、タイトルが『Trauma Center Second Opinion』として販売され、約40万本の売上を記録しました。この成功はアトラスが平成19年3月期に発表した業績上方修正にも寄与しており、海外での主力シリーズの一つとなっています。米国任天堂の社長レジー・フィザメもWii発売時のインタビューで本作を高く評価しました。

続編としては、舞台や登場人物が一新された『カドゥケウス ニューブラッド』も登場しています。

ストーリーの背景

作品内では、世界組織カドゥケウスが難病の撲滅を目的として活動しています。この組織は表向きには難病研究機関とされているものの、その実態は医療テロや劇症型の伝染病と戦うために設立された特殊機関です。プレイヤーは主人公の月森孝介として、謎の奇病「ギルス」と対峙していくことになります。

新しい手術器具

本作では、前作での心臓マッサージに代わり新たに「カウンターショック」が導入されています。この操作は、Wiiリモコンとヌンチャクを使って心拍数を復活させることが可能になりました。加えて、「ペンライト」や「フラッシュ」により、手術を行う暗所での視界を確保する道具も新たに追加されています。主人公たちはそれぞれ異なる超執刀能力を駆使し、困難な状況に立ち向かいます。

クリア条件

手術を成功させるには、術前カンファレンスと術中に提示された指示に従い、制限時間内に患者を心停止させないように閉創する必要があります。また、登場人物たちも魅力的で、特にミラ・キミシマという多様な背景を持つ医者が物語を彩ります。

このように、『カドゥケウスZ 2つの超執刀』は新たな操作性とストーリー展開を持ち、手術アクションを緊迫感あふれる形で描き出した作品です。様々な要素が特徴的で、医療をテーマにしても、十分にエンターテインメントとして楽しめる内容となっています。

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