カポーティスター

カポーティスター：競走馬としての栄光と挫折、そしてその後

2009年2月22日生まれの競走馬、カポーティスター。その馬名は、母父名に由来する「カポーティ」と「星」を組み合わせたものだ。競走馬としてのキャリアは、セレクトセールでの高額落札から始まった。2010年、ハーツクライ産駒として競売にかけられ、3900万円（税抜）という高値で落札された逸材だった。当時、一口馬主としてハーツクライ産駒に関わっていた脚本家の大和屋暁氏も、この競売に参加。カポーティスターを狙っていたものの、惜しくも落札を逃している。

2012年2月、京都競馬場でのデビュー戦。惜しくも2着に敗れたものの、その潜在能力の高さを示唆した。その後、中京競馬場、東京競馬場と勝利を重ね、ダービー出走への期待も高まった。しかし、初重賞挑戦となった青葉賞では9着に終わり、ダービーへの道は閉ざされた。

夏場の休養を経て、秋シーズンに復帰。小倉競馬場、京都競馬場と好走を続け、着実に実力をつけていった。そして迎えた2013年、日経新春杯。10番人気と低評価だったものの、見事な走りで重賞初制覇を飾る。この勝利は、カポーティスターの潜在能力を改めて世に知らしめるものとなった。

日経新春杯勝利後、ドバイゴールドカップへの登録も果たしたが、続く京都記念では6着。中山競馬場の日経賞では2着と健闘するも、その後に出走した天皇賞（春）では15着と大敗を喫した。疲れが抜けきらない状態での出走が響いたと見られる。シンガポール航空国際カップへの招待も辞退し、目黒記念に出走するも11着と振るわなかった。その後、長期休養に入ったカポーティスターは、2014年末に復帰するも、再び休養を挟み、2015年8月17日、競走馬登録を抹消された。

引退後は福岡市の福岡馬事公苑で乗馬として第二の人生を歩むこととなったが、その後、同公苑の繋養馬一覧から名前が確認できなくなっている。

カポーティスターの血統には、数々の活躍馬の血が流れている。従兄弟にはセントウルステークス勝ちのエピセアローム、祖母の半弟には1996年の天皇賞（春）・有馬記念優勝馬のサクラローレルがいる。この素晴らしい血統背景も、カポーティスターの競走能力を支えていたと言えるだろう。

カポーティスターの競走生活は、華々しい勝利と悔しい敗北、そして引退という競走馬の生涯を象徴するようなドラマティックなものであった。短くも濃い競走生活は、多くの競馬ファンの記憶に刻まれている。その後の消息は不明な点も多いものの、競走馬としての実力と、その血統背景は、今後も語り継がれていくであろう。

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