カムデン・タウン駅

カムデンタウン駅：ロンドン地下鉄の要衝

カムデンタウン駅は、ロンドン地下鉄ノーザン線の主要駅です。ノーザン線の4路線が乗り入れることから、ロンドンの地下鉄駅の中でも特に利用客数が多い駅として知られています。週末には近隣のカムデンマーケットが開かれるため、駅周辺は大変混雑し、安全対策として改札制限が実施されることもあります。

歴史と複雑な駅構造

1907年、チャリングクロス・ユーストン・アンド・ハムステッド鉄道（CCE&HR）の開業と同時に開業しました。CCE&HRの路線はカムデンタウン駅でハムステッド方面とハイゲート方面の2路線に分岐するため、駅は独特のV字型構造をしています。この構造は、道路幅の狭さから道路下に駅舎を建設した結果、上下2層構造となり、4本のトンネルが建設されました。

その後、シティ・アンド・サウス・ロンドン鉄道（C&SLR）の路線が延伸され、カムデンタウン駅に接続。さらに路線統合によりノーザン線となり、4路線間の相互乗り入れが開始されました。初期の駅には列車の行先表示装置がなかったため、乗客は目的地への列車を判断するのに苦労したと伝えられています。

V字構造の中央部にはエレベーターと非常階段が設置され、各ホームへは計8本の通路が設けられました。混雑緩和のため、後にエスカレーターが設置され、通路数も増えました。しかし、第二次世界大戦中の空襲で駅舎西側が被害を受け、現在もその痕跡が残っています。

混雑と改築計画

週末のカムデンマーケットの開催により、カムデンタウン駅は極度の混雑に見舞われます。特に日曜日の改札制限は日常化しており、土曜日の混雑も深刻な問題となっています。そのため、ロンドン交通局は幾度も駅改築計画を発表してきましたが、周辺建物の解体問題などの反対運動により、計画は頓挫することもありました。最新の改築計画は2018年着工、2025年完成を目指しています。

接続路線と周辺情報

カムデンタウン駅は、ロンドン・オーバーグラウンドのカムデンロード駅にも接続しています。また、多数のロンドンバス路線も利用可能です。駅周辺には、カムデンタウン、チョークファーム、ケンティッシュタウンなどの地域、リージェンツ・パーク、ロンドン動物園、サマース・タウン、ギャラリーなど、観光客に人気のスポットが点在しています。さらに、カムデンタウン駅を含む8つの駅の下には、第二次世界大戦時の防空壕が残されています。

まとめ

カムデンタウン駅は、複雑な歴史と構造を持つロンドン地下鉄の重要な駅です。その独特のV字型構造や、混雑問題、そして周辺の観光地など、多くの見どころがあります。ロンドンを訪れた際は、ぜひカムデンタウン駅とその周辺を散策してみてください。 駅の歴史に触れ、ロンドンの活気ある街並みを体感できるでしょう。

もう一度検索