カルカッタ国際博覧会

カルカッタ国際博覧会

カルカッタ国際博覧会（Calcutta International Exhibition）は、1883年12月から1884年3月にかけて、インドのカルカッタ（現在のコルカタ）で行われたイベントです。この博覧会は国際的な規模で開催され、多くの国や地域が出展しました。

概要

開催は1883年12月4日に始まり、1884年3月10日まで続きました。会場はインド博物館の敷地とその近くのマイデン地区で、国際的な文化や技術が一堂に会する場となりました。出展国には、ベルギー、セイロン、フランス、ドイツ、イタリア、日本、海峡植民地、トルコ、アメリカ合衆国などが含まれ、多彩な文化や製品が展示されました。また、オーストラリアのニューサウスウェールズ植民地、南オーストラリア植民地、タスマニア植民地、ビクトリア植民地も参加しており、彼らの出展もインド博物館地区で行われました。

マイデン地区は、チョウインギー・ロード（後にジャワハルラール・ネルー・ロードと改称）を横断する橋によってインド博物館地区と結ばれていました。このエリアには、インドの宮廷を模して再現した鉄骨造の建物や、機械館、兵舎、喫茶室などが設けられ、訪れた人々に新たな体験を提供しました。

インドの宮廷

会場では、著名なコレクターであるジョン・ロックウッド・キプリングによって収集された品々を用いて、パンジャーブの宮廷が再現されていました。シンディア家のマハーラージャであるジャヤージー・ラーオ・シンディアは、特に注目される彫刻を施した砂岩の門、グワリア門を造りました。この門は博覧会後に解体され、200包の荷物に分けられてロンドンのヴィクトリア＆アルバート博物館に送られ、1886年の植民地・インド博覧会でも展示されました。

役員

カルカッタ国際博覧会は、多くの影響力のある人物によって運営されました。実行委員会の会長はオーガスタス・リヴァーズ・トンプソンが務め、副会長にはS・T・トレヴァー、総支配人にはジュールズ・ジョバートが就任していました。これらの役員の努力により、博覧会は成功裏に開催されました。

開会式

開会式では、リポン卿が辞を述べ、ベンガルの総督であり組織委員会の会長であるオーガスタス・リヴァーズ・トンプソン、マドラス総督M・E・グラント・ダフ、ボンベイ総督ジェームズ・ファーガソン、さらには数名のマハーラージャやコノート公アーサー夫妻など、多くの来賓が参加しました。しかし、この開会式は、最近提案されたイルバート法案に対する抗議の一環として、インド生まれのイギリス人たちによってボイコットされました。その上、季節外れの雨に見舞われ、予定されていたイルミネーションも台無しになってしまいました。

カルカッタ国際博覧会は、その多様性と文化交流の場として、後の博覧会へとつながる重要なイベントでした。その歴史は、国際的な関心を高め、当時のインドの社会にも大きな影響を及ぼしました。

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