カーラ・ブラック

カーラ・ブラック（Cara Black, 1979年2月17日 - ）は、ジンバブエのハラレ出身の元女子プロテニス選手です。彼女はテニス一家に育ち、2人の兄、バイロン・ブラックとウェイン・ブラックもプロテニス選手として活躍しました。カーラは3人兄弟の末っ子として、幼い頃からテニスに親しみました。

彼女の家族は、父親がかつてウィンブルドン男子シングルスで3回戦に進出した実績を持つテニス一家でした。自宅のアボカド農園の裏庭には4面の芝生コートが建設され、3人の兄弟はそこでテニスの腕を磨きました。末っ子のカーラも父親からテニスの手ほどきを受け、才能を開花させていきました。

ジュニア時代からその才能を発揮し、1997年にはウィンブルドンと全米オープンの女子ジュニアシングルスで優勝、全仏オープンとウィンブルドンのダブルスでも優勝を果たし、ウィンブルドンではジュニア部門の単複制覇を達成しました。1998年1月にプロに転向し、同年の全仏オープンから4大大会の本戦に出場しています。

ブラックの4大大会シングルス自己最高成績は、2001年全仏オープンの4回戦進出です。この時はイタリアのフランチェスカ・スキアボーネに敗れましたが、その実力を示しました。しかし、彼女の真価が発揮されたのはダブルスでした。

2000年1月のオークランド大会で初のダブルス優勝を飾ると、その後は数々のタイトルを獲得。2001年には「トヨタ・プリンセス・カップ」で杉山愛とキム・クライシュテルスのペアを破って優勝。2002年の全仏オープン混合ダブルスでは、次兄のウェイン・ブラックとペアを組んで優勝しました。

2004年は彼女にとって最高の年となり、ウィンブルドンではレネ・スタブスとのペアで女子ダブルス、ウェインとのペアで混合ダブルスを制覇。女子ダブルス決勝では、杉山愛&リーゼル・フーバー組を破って優勝しました。2005年のウィンブルドンでも、フーバーとのペアで女子ダブルス2連覇を達成しました。

2007年の全豪オープン女子ダブルスでは、フーバーとのペアで優勝。ウィンブルドン女子ダブルス決勝では杉山愛&カタリナ・スレボトニク組を破り、自身3度目のウィンブルドン女子ダブルス優勝を果たしました。2008年には、全米オープン女子ダブルスで悲願の初優勝。同大会の混合ダブルスでもリーンダー・パエスと組んで優勝し、女子ダブルス・混合ダブルスの2冠を達成しました。パエスとのペアでは、2010年全豪オープンとウィンブルドン選手権の混合ダブルスも制し、4大大会ダブルスでの通算優勝数は女子ダブルス5勝、混合ダブルス5勝の計10勝となりました。

プライベートでは、2005年に元オージーフットボール選手のブレット・スティーブンスと結婚し、2012年4月には長男を出産しています。カーラ・ブラックは2015年[[ウィンブルドン選手権]]を最後に公式戦出場から遠ざかっていますが、その功績は色褪せることはありません。

WTAツアーでは、シングルスで2回決勝に進出し1勝、ダブルスでは109回決勝に進出し60勝を挙げています。

4大大会ダブルスでは、以下の成績を残しています。
全豪オープン：女子ダブルス1勝（2007年）、混合ダブルス1勝（2010年）
全仏オープン：混合ダブルス1勝（2002年）、女子ダブルス準優勝1回（2005年）
ウィンブルドン：女子ダブルス3勝（2004年, 2005年, 2007年）、混合ダブルス2勝（2004年, 2010年）
全米オープン：女子ダブルス1勝（2008年）、混合ダブルス1勝（2008年）

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