カール・デッカー

カール・デッカーの生涯

カール・デッカー（1897年11月30日 - 1945年4月21日）は、ドイツの軍人であり、最終階級は装甲兵大将です。彼の軍歴は第一次世界大戦から始まり、第二次世界大戦に至るまで多くの功績を残しました。

初期の経歴

デッカーはプロイセン王国のポンメルン地域ボルンティンで生まれました。1897年生まれで、将校の家庭に育った彼は、第一次世界大戦の勃発と同時に1914年にドイツ陸軍に入隊しました。東プロイセンで初の戦場を経験し、その際に示した優れた勇気によって士官候補生となり、二級鉄十字章を授与されました。

1915年に少尉へ昇進するとともに、一級鉄十字章も獲得。彼はポーランドやロシア、さらに現在のラトビアにあたる地域での戦闘に参加し、1916年には機関銃部隊の小隊指揮官として戦いました。1917年には西部戦線へ移動し、リスの戦いでは大隊の副官として参戦、戦闘での指揮を執ることとなりました。1918年には歩兵学校で武器の指導員として任務に就きました。

ヴァイマル共和国軍とその後

第一次世界大戦後、ドイツが崩壊するとデッカーは1920年にヴァイマル共和国軍に加入します。彼は第29「イェーガー」予備役連隊や第5「イェーガー」連隊で次第に昇進し、中尉、騎兵大尉、そして少佐へと昇進しました。その後、彼はホルスト・ニーマックと共に第5騎兵連隊の参謀となり、ついには分遣隊の司令官に就任します。

この部隊は第2装甲師団の一部としてポーランド侵攻に参加し、デッカーの指揮のもとクラクフやヤブウォンカ峠で戦ったのです。フランス戦線では、彼は第2装甲師団・第3装甲連隊の大隊を指揮し、数々の戦闘で功績をあげました。

第二次世界大戦における活躍

バルカン戦線が開戦すると、デッカー指揮の部隊はユーゴスラビアやギリシャ北部での展開を行い、アテネを占領し、コリントス運河を渡りました。1941年には第3装甲連隊の司令官に就任し、その後第9軍の参謀として全体の戦略に関与しました。

1943年には第5装甲師団の司令官へ任命され、1944年5月には柏葉付騎士鉄十字章を授与され、同時に中将へと昇進します。さらに、彼は第3装甲軍の第39装甲軍団司令官に就任し、1945年の初頭には装甲兵大将に昇進しました。その頃、彼の部隊は西部戦線に配属され、アメリカ軍との戦闘を展開しました。

最期の時

1945年4月、ルール・ポケットでドイツ軍が敗北した際、デッカーは自らの命を絶ちました。彼の戦歴は、数々の勲章によっても評価されており、特に柏葉・剣付騎士鉄十字章は、彼の軍事的功績の頂点を象徴しています。

叙勲の数々

彼は生涯にわたり、多くの栄誉ある勲章を受章しました。これには、二級及び一級の鉄十字章、戦傷章、ドイツ十字章金章、騎士鉄十字章、さらに柏葉付騎士鉄十字章が含まれます。これらの受章は、彼の軍人としての生涯や戦闘での指揮能力を高く評価された証しであり、彼の名声を後世に伝えるものです。

もう一度検索