キア・ジョイス

ジョイス（JOICE）とカースター（CARSTAR）

ジョイスとカースターは、韓国の自動車メーカーである起亜自動車によって製造された5ドアミニバン型の乗用車であり、韓国国内では中型車、欧州ではDセグメントに分類されます。この車両は、特に家族向けの利用を念頭に置いて設計され、快適さや利便性を重視した機能を備えています。

初代型の概要

初代の型式はDS-II型で、1999年4月15日に発売が開始されました。このモデルの製造は現代精工が担当し、プロジェクト名は『DS-II』でした。当初、現代精工はヒュンダイ・サンタモの後継車としての開発を進めていましたが、最終的にはカースターとして販売されることとなりました。特に韓国市場での名称はカースター、輸出市場ではジョイスとして知られています。

エンジンと仕様

ジョイスとカースターは、2つのエンジンオプションを持っています。一つはL4CP型の1,997cc直列4気筒SOHCエンジンで、もう一つはG4CP型の1,997cc直列4気筒DOHCエンジンです。これにより、自然吸気のLPG及びガソリンの仕様があり、6名乗りと7名乗りのバリエーションも提供されました。高級モデルのLX系は、AQS全自動エアコンやイコライザー機能付CDPオーディオ、マルチ情報ディスプレイなどの先進的な機能をオプションで装備していました。

改良と仕様変更

2001年には2001年モデルが発売され、サンルーフや木目調ステアリングホイールがオプションとして加えられました。また、全モデルに運転席エアバッグが標準装備され、最高出力の向上も図られました。特に、オートチョーク機能の導入により、運転の快適性が向上しました。

製造終了とその後

残念ながら、2002年10月には自動車排出ガス規制に未適合となり、カレンスに統合される形で製造が終了しました。このような背景から、ジョイスとカースターは市場から姿を消しました。

グレード構成と価格

製造されたモデルは、GXとLXの2つのグレードに分類されます。

• - GX型: 普及グレードで、MT車が1460万ウォン（約149万円）、AT車が1583万ウォン（約161万円）でした。LPG GXモデルは7名乗りが設定されました。
• - LX型: 高級グレードで、MT車が1625万ウォン（約165万円）、AT車が1748万ウォン（約178万円）でした。ガソリンLXモデルは6名乗りと7名乗りのバリエーションがありました。

車名の由来

車名『ジョイス』の由来は不明ですが、『カースター』は英語の「Car」（カー）と「Star」（スター）を組み合わせたもので、「クルマの中で1番」という意味を持っています。この名前は、車が提供する価値と優れた性能を象徴しています。

関連車種

ジョイスとカースターは、ヒュンダイ・サンタモとプラットフォームを共有しており、これらの車種は非常に似た特性を持っています。また、後継車種としてキア・カレンスが開発され、自動車市場での進化が続けられています。これらのモデルは、起亜自動車のミニバン市場における存在感を強化し、家族向けの車両としての選択肢を提供してきました。

このように、ジョイスとカースターはその技術とデザイン、そして市場への影響において、起亜自動車の重要なモデルの一つとして記憶されています。

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