キャプテン (アイドルグループ)

キャプテン

1980年代、日本のアイドルシーンの一角を担ったのが、女性二人組のグループ「キャプテン」です。北沢清子（きたざわ きよこ、1964年2月28日生まれ、神奈川県出身）と山本恵子（やまもと けいこ、1962年5月20日生まれ、東京都出身）の二名からなります。彼女たちは当初、ボンド企画に所属していました。

結成と初期の活動

キャプテンは、共にスクールメイツのメンバーであった北沢清子と山本恵子によって、1982年に結成されました。結成当初から約2年半にわたり、当時の人気アイドル、松本伊代の専属バックダンサーおよびコーラスを務め、その活動はグループ名義になる前の数ヶ月間はスクールメイツとして行われました。松本伊代のマネージャーからスカウトされ、彼女と同じ事務所であるボンド企画へ移籍。グループ名「キャプテン」は、大成功を収めたキャンディーズなど、「キャ」で始まるグループ名が縁起が良いという発想から、そのマネージャーによって命名されたと言われています。スクールメイツ時代には、『日本レコード大賞』、『日本歌謡大賞』、『NHK紅白歌合戦』、『ザ・ベストテン』、『レッツゴーヤング』といった名だたる歌番組に出演し、西城秀樹、石野真子、榊原郁恵、松田聖子、たのきんトリオなど、当時のトップスターたちのバックでパフォーマンスを披露していました。

麻生真美子＆キャプテン期

1984年、キャプテンは当時19歳だった麻生真美子を迎え入れ、三人組ユニット「麻生真美子＆キャプテン」として活動を開始しました。同年6月21日には、ビクターからシングル「恋の免許証（ライセンス）」（作詞:荒木とよひさ、作曲:三木たかし）で正式にレコードデビュー。その後も「恋の低空飛行」、「愛した男よ蝶になれ」など、シングル計6枚とアルバム1枚をリリースし、1987年にユニットは解散しました。この期間には、テレビ東京の『ヤンヤン歌うスタジオ』、『おはよう爽やかさん』、『花の女子校 聖カトレア学園』といった番組にレギュラー出演。また、パチンコメーカー西陣が1985年に発売した機種「キャプテンルーキー」のカタログやキャンペーンにも起用されています。解散後、北沢、山本、麻生の間に直接的な交流は途絶えていましたが、2012年に入り再会を果たし、その縁で同年4月9日に一夜限りの復活ライブを開催しました。

Be-2（ビーツー）としての再出発とたけしとの関わり

麻生真美子＆キャプテン解散と同じ1987年、北沢と山本は再び二人組となり、「Be-2（ビーツー）」として再デビューを果たしました。同年7月21日にリリースされたのは、ザ・ピーナッツの往年のヒット曲をカバーした「恋のバカンス'87」でした。「1990年のピーナッツ」というキャッチフレーズのもと、日本の古き良き時代の名曲をカバーするデュエットとして活動。その後もヘドバとダビデのカバー「ナオミの夢」や、タカラの玩具「フラワーロック」のイメージソングなど、シングル6枚とアルバム1枚を発表しました。ビクターでの制作陣は豪華で、プロデューサーは岩崎宏美、ピンク・レディー、小泉今日子などを手掛けた飯田久彦、ディレクターにはキャンディーズを育てた松崎澄夫や元ソルティー・シュガーの高橋隆（「走れコウタロー」の早口パート担当）が参加していました。

Be-2解散後、一度は芸能活動からの引退を考えた二人でしたが、ビートたけし（北野武）から「やめちゃダメだ…ねえちゃん達はティナ・ターナーのように50代になってもミニスカートにハイヒールで歌わなくちゃ」と励まされたことをきっかけに、再び活動を再開。たけしからは、松本伊代のシングル「オトナじゃないの」で一時的に使用した「デビル・ガールズ」名義で踊っていた時の印象が強く残っていたため、その後のたけし関連番組には「デビル・ガールズ」名義で出演するようになります。『北野ファンクラブ』の「亀有ブラザース」や、『足立区のたけし、世界の北野』の「北千住ブラザース」といった人気コーナーで、たけしらのバックダンサーを務めました。さらに、北野武監督の映画『HANA-BI』、『菊次郎の夏』、『Dolls』などにも脇役として出演し、俳優としての顔も見せています。

現在の活動とエピソード

グループ解散後、北沢清子はニューヨークを拠点にエンターテイメント関連会社に勤務する傍ら、現地情報番組のレポーターやナレーターとしても活動しました。帰国後、2009年からは恵比寿でロミロミ＆リンパダイエットのサロンを経営しており、エステや美容関連の学校で講師も務めるなど、美容・健康分野で活躍しています。近年も単発で松本伊代のバックダンサーとしてテレビ番組に出演する機会があり、例えば2010年には『たけしのコマ大数学科』や『日曜ビッグバラエティ カラオケ★バトル』、2013年には『とんねるずのみなさんのおかげでした』に登場しています。また、2014年には桑田靖子のライブにスペシャルゲストとして参加し、バックダンスを披露しました。

キャプテンにはいくつかの印象的なエピソードがあります。特に、背が高かったことから、雑誌『セブンティーン』に「伊代の後ろに巨人」と書かれたり、松本伊代の姉と間違えられたりしたことがありました。また、お笑いタレントのいとうあさこが、2005年放送の『とんねるずのみなさんのおかげでした』の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」で、「松本伊代のバックで、松本伊代より張り切って歌って踊るキャプテン」というネタを披露し、その存在が再び注目される一因となりました。

キャプテン、そして麻生真美子＆キャプテン、Be-2としてリリースされた楽曲は、2009年にベストアルバム『GOLDEN☆BEST 麻生真美子＆キャプテン／麻生真美子／Be-2』としてまとめられています。多岐にわたる活動を展開し、日本のエンターテイメント史にその足跡を残した二人組と言えるでしょう。

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主な関連人物・項目

松本伊代
麻生真美子
ビートたけし（北野武）
スクールメイツ
いとうあさこ

外部リンク

KIYOねえのポノポノ生活 - 北沢清子オフィシャルブログ
ビューティハウスBe - 北沢清子経営サロン
北澤 清子 (kiyonee) - Facebook

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