キリスト教社会人民奉仕

キリスト教社会人民奉仕（CSVD）：ヴァイマル共和政期の政党

キリスト教社会人民奉仕（ドイツ語: Christlich-Sozialer Volksdienst、略称CSVD）は、ヴァイマル共和政時代に存在したドイツの政党です。名称は「キリスト教社会国民奉仕」とも訳されます。

党の成立と背景

CSVDは、プロテスタント保守系の2つのグループが合流して誕生しました。

キリスト教人民奉仕グループ: キリスト教社会党の元党員で、ドイツ国家人民党(DNVP)への参加を拒否した人々が1920年代半ばに結成。
キリスト教社会全国協会グループ: 国家人民党党首アルフレート・フーゲンベルクの強硬な政府批判に反発し離党した人々が、1928年6月に設立。

両グループは、ワイマール共和政やヤング案に対する考え方に違いがありましたが、1929年12月に合同し、キリスト教社会人民奉仕として新たなスタートを切りました。

支持層と政治姿勢

CSVDは、福音主義の小規模農家、農業労働者、工業中産階級などを主な支持層としていました。1930年9月の総選挙では14議席を獲得し、一定の影響力を持っていました。

ヒンデンブルク大統領の下で成立したブリューニング内閣を原則として支持していましたが、状況に応じて柔軟な対応も見せています。例えば、国家社会主義ドイツ労働者党(NSDAP、ナチ党)や国家人民党、ドイツ共産党(KPD)などの反政府勢力が共同で提出したヤング案破棄または再交渉を求める動議に賛成したこともありました。

衰退と解散

1932年7月以降の選挙では、支持層がナチ党に流れたため、獲得議席は一桁に減少しました。ナチ党が政権を掌握した後、CSVDは自主解散に追い込まれ、その歴史に幕を閉じました。

主要人物

ヴィルヘルム・シンプフェンデルファー: 1929年から1932年まで党首を務めました。

国会選挙における議席数

（具体的な選挙結果のデータは、参考文献を参照してください。）

参考文献

平島健司『ワイマール共和国の崩壊』東京大学出版会、1991年。ISBN 978-4130300759。
* モムゼン, ハンス 著、関口宏道 訳『ヴァイマール共和国史―民主主義の崩壊とナチスの台頭』水声社、2001年。ISBN 978-4891764494。

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