クイントン・ジャクソン

クイントン・"ランペイジ"・ジャクソンとは



クイントン・"ランペイジ"・ジャクソン(Quinton "Rampage" Jackson)は、1978年6月20日生まれ、アメリカ合衆国テネシー州メンフィス出身の男性総合格闘家です。そのニックネーム「ランペイジ(暴れん坊)」が示す通り、パワフルでアグレッシブなファイトスタイルで観客を魅了してきました。

生い立ちと格闘技との出会い



ジャクソンの幼少期は決して平坦なものではありませんでした。10歳の時に父親が失踪し、ストリートファイトに明け暮れる日々を送りました。17歳でレスリングを始め、その後大学時代に友人の勧めで総合格闘技に転向しました。1999年11月13日にプロデビューし、判定勝ちを収めました。

PRIDEでの活躍



アメリカのローカル大会で連勝を重ねた後、2001年7月29日、PRIDE.15で桜庭和志と対戦し、PRIDE初参戦を果たしました。この試合には敗れたものの、桜庭を追い詰める場面もあり、その実力を示しました。その後、2001年10月にはプロレス団体「格闘探偵団バトラーツ」の興行でアレクサンダー大塚に勝利、さらに石川雄規にもKO勝ちを収めるなど、PRIDEで存在感を増していきました。

2002年には、佐竹雅昭との試合で豪快なスラムでKO勝利を飾るなど、その怪力ぶりを印象付けました。同年にはK-1にも参戦し、シリル・アビディにKO勝ちしています。PRIDEでは、イゴール・ボブチャンチンにも勝利し、ミドル級のトップファイターとしての地位を確立しました。

2003年には、ヴァンダレイ・シウバとのミドル級王座挑戦権を賭けた試合に勝利し、シウバとの因縁が始まりました。PRIDE GRANDPRIX 2003では、ムリーロ・ブスタマンチやチャック・リデルといった強豪を破り決勝に進出しましたが、シウバに敗れ準優勝となりました。2004年のPRIDE GRANDPRIXでは、ヒカルド・アローナをKOで破りシウバへの再挑戦権を得ましたが、タイトルマッチでは再びシウバに敗れ、王座獲得はなりませんでした。

PRIDEでの活躍は、ジャクソンの名を一躍有名にしました。しかし、2005年のPRIDE GRANDPRIXでマウリシオ・ショーグンに敗れたことをきっかけに、チームを離脱し、新たなトレーナーを迎えました。

UFCでの成功と王座獲得



PRIDEを離れた後、WFAを経て、2007年にUFCへ参戦。UFCデビュー戦でマービン・イーストマンにKO勝ちし、PRIDE時代からのリベンジを果たしました。そして、2007年5月26日のUFC 71で、チャック・リデルとのライトヘビー級タイトルマッチで勝利し、UFC王座を獲得しました。同年9月にはダン・ヘンダーソンとの防衛戦にも勝利し、その強さを証明しました。2007年には「The 2007 Fighters of The Year」の第1位にも選ばれました。

王座陥落とその後



2008年にはリアリティ番組The Ultimate Fighter」でコーチを務めましたが、UFC 86でフォレスト・グリフィンに判定負けし王座を失いました。その後、当て逃げと無謀運転の疑いで逮捕されるなど、私生活でもトラブルがありましたが、2008年末にはヴァンダレイ・シウバとの3度目の対戦でKO勝ちし、リベンジを果たしました。その後も、キース・ジャーディンに勝利するなど活躍を続けました。

2010年には「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」に出演し、俳優としても活動しました。同年にはリョート・マチダに勝利するも、判定を巡って物議を醸しました。その後、ジョン・ジョーンズに敗れ、王座奪還はなりませんでした。

Bellator MMAとUFC復帰



2013年にはBellator MMAと契約し、TNAにも登場しました。Bellatorではトーナメントで優勝し、ライトヘビー級王座への挑戦権を得ました。2015年にはUFCに復帰しましたが、Bellatorとの契約問題で訴訟を起こされました。その後和解し、Bellatorに復帰しました。2018年にはヴァンダレイ・シウバとの4度目の対戦に勝利し、通算戦績を2勝2敗としました。

ファイトスタイル



ジャクソンのファイトスタイルは、そのニックネームの通り、豪快なスラムやパワフルな打撃が特徴です。しかし、レスリングの技術も高く、UFC参戦以降は、スタンドでの打撃に重点を置いたスタイルを確立しました。

人物・エピソード



PRIDE参戦時には「暴走ホームレス」というギミックで注目を集めましたが、実際には廃バスに住んでいたわけではありません。また、リング上でプロポーズをするなど、型破りな一面も持っています。怪力は、幼少期に父親の工房で荷物運びを手伝っていたことが理由だと語っています。入場時には遠吠えのパフォーマンスをすることも有名です。

戦績



総合格闘技:〇勝〇敗

キック[[ボクシング]]:〇勝〇敗

獲得タイトル



PRIDE GRANDPRIX 2003 準優勝
第7代UFC世界ライトヘビー級王座
Bellator MMAシーズン10 ライトヘビー級トーナメント 優勝

表彰



UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(3回)
UFC ノックアウト・オブ・ザ・ナイト(2回)
SHERDOG ファイター・オブ・ザ・イヤー(2007年
SHERDOG 殿堂入り(2014年

出演



特攻野郎Aチーム THE MOVIE(バラカス軍曹役)

クイントン・ジャクソンは、その激しいファイトスタイルと個性的なキャラクターで、多くのファンを魅了し続けています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。