クォース

クォース（QUARTH）

『クォース』は、1989年にコナミ（現コナミアミューズメント）がリリースしたアーケードゲームです。ジャンルは固定画面シューティングとパズルゲームを組み合わせたもので、パズルゲームのようなルールをシューティングゲームのような操作で楽しむことができます。

アーケード版のキャッチコピーは「前代未聞のシューティングパズル」。

概要

画面上部から迫りくるブロックに、自機から発射するブロックを接触させ、等辺形状（四角形）にすることでブロックを消去するゲームシステムです。月世界旅行を彷彿とさせるルネサンス調のグラフィックと、独特なメロディを奏でるテクノ調のBGMも特徴的です。BGMの作曲者はプレイバック半沢（半沢紀夫）氏。

海外版のタイトルは『BLOCK HOLE』で、タイトル画面や自機、一部の音楽が異なっています。欧州版『コナミGBコレクション VOL.4』には『BLOCK GAME』というタイトルで収録されています。2002年には携帯電話アプリゲームとして『ブロッククォース』、2003年には『ブロッククォースDX』として各種携帯電話キャリアに移植されました。

ゲームシステム

ゲーム画面は縦スクロールしますが、自機である砲台は左右にしか移動できません。レバーで砲台を操作し、ボタンでブロックを発射します。ブロックは最大4連射可能です。上から一段ずつ降りてくるブロックへ発射したブロックをくっつけて、完全な四角形（長方形、正方形）にして消します。

ブロックが消去されている間はスクロールが停止し、その間も自機からブロックを発射できます。得点は消したブロックの大きさによって上昇します。ブロックにはいくつかの種類があり、どれも4つくっつけることで四角形にできます。隣接していても結合していないブロックは個別に消す必要があります。

結合していない複数のブロックをまとめて一つの四角形の辺として結ぶことも可能です（内部に空白があっても良い）。2組以上のブロックを同時に消すと、消したブロック数の倍率で得点が入ります。必要数以上のブロックを打ち込んで、より大きな塊として消すことも可能です。

画面最下部にある砲台の正面部分の線にブロックが達するとゲームオーバーになります。また、銀色のブロックが75個ごとに出現し、これを消すと画面上のすべてのブロックが消えます（得点も加算）。

エリアは0から9までに分かれており、画面の背景に現在のエリアを示す数字が表示されます。「Y/X」という形式で表示され、Xが現在のエリア、Yはそのエリア内のレベルを表します。エリアが進むほどブロックの配置が難しくなり、レベルが進むほどブロックの落下速度が速くなります。

「9/X」になった後、一定距離を進むと金色のブロックが登場し、そのブロックを消すと面クリアとなり、次のエリアが「0/X+1」から始まります。

2人プレイ

2人同時プレイ: 『コラムス』のように、左右に分かれて2人で同時にプレイします。
2人協力プレイ: 1つのフィールドを2人で手分けしてプレイします。フィールドは1人用よりも広くなっています。1P側は左端から中央右側まで、2P側は右端から中央左側まで移動可能です。中央部では2人の移動範囲が重なっていますが、相手の砲台を押したりすり抜けたりして移動することはできません。
2人対戦プレイ: 左右に分かれたフィールドを使い、どちらが先にミスをするかを競い合います。3つ以上のブロックを同時に消すと、相手側のフィールドを上側から順に隠すことができます。このとき、自分のフィールドに隠れた部分があると、隠れた部分を同じだけ開けることができます。

移植版

『クォース』は、さまざまな機種に移植されています。

MSX版: SCCを搭載。かつてはコナミが運営していたサイト「i-revo」内で配信されていましたが、現在は配信・販売終了しています。
2人プレイはアーケード版と同様ですが、フィールドが1人用と同じで、相手の砲台をすり抜けることができます。
ゲームボーイ版: 自機の種類が6種類あり（BGMに違いがある）、AC海外版で使用されていた曲が追加されています。『コナミGBコレクション』版はオリジナル版の再収録ですが、対戦機能が削除されています。ランダムモードとステージごとに決まったブロック配置となるモードがあり、後者のモードではステージごとに規定ブロック数が設けられています。残機制は採用されておらず、1ミスでゲームオーバーとなります。また、消したブロックの数によって5つのアイテムが登場します。
ファミリーコンピュータ版: 自機が戦闘機状のタイプ（海外版『BLOCK HOLE』の自機に酷似）が登場し、2種類に増えました。性能に差異はありません。ファミコン版では、残機制である1人プレイおよび2人交代プレイでは10000点ごとに1UPします。一部のステージは2人協力プレイと同じ幅になります。色違いのブロックは消すと特殊効果を発揮するものに変わっています。
携帯アプリ版: 2002年にiアプリ、EZアプリ用として『ブロッククォース』、2003年にiアプリ、EZアプリ（Java、BREW両対応）、S!アプリ（リリース時はVアプリ）として『ブロッククォースDX』が発売されました。
PlayStation 2版: 『オレたちゲーセン族』シリーズとして発売されましたが、移植度は低いとされています。
その他: 『がんばれゴエモン 東海道中 大江戸天狗り返しの巻』にミニゲームとして収録されています。各ステージにボス戦が追加されており、ボスが放ってくるブロックに弾を打ち込み四角形にすることでダメージを与え、ボスを倒すとステージクリアとなります。また、自機の砲台がゴエモンインパクトになっています。

評価

アーケード版は、ゲーム誌『ゲーメスト』の「第4回ゲーメスト大賞」（1990年度）で、年間ヒットゲーム23位を獲得しています。

MSX版は、ゲーム本『美食倶楽部バカゲー専科外伝 謎のゲーム魔境3』で、グラフィック、操作性、世界観、サウンド全てにおいて肯定的な評価を受けています。

ゲームボーイ版、ファミリーコンピュータ版は、ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」で、合計26点となっています。

関連項目

ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城 - パスワードに使用。
エアフォースデルタ - 自機がゲスト参戦（アーケード版の自機）。
がんばれゴエモン 東海道中 大江戸天狗り返しの巻 - キャラをゴエモンインパクトにして、ミニゲームに搭載。
ハヤテのごとく! ボクがロミオでロミオがボクで - ミニゲームとして搭載。
ee'MALL 2nd avenue - ミニゲームとして「EE-QUARTH」を搭載。
クイズマジックアカデミー5 - 全国大会モードで1プレイ中に30問連続正解するとアーケード版の自機が登場。
* ザ★ビシバシ - 四角が大好きシカクスキーはこのゲームをアレンジしたもの。

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