クライム・オブ・パッション

映画『クライム・オブ・パッション』について

『クライム・オブ・パッション』（原題: Crimes of Passion）は、1984年に公開されたアメリカ合衆国の映画です。イギリス出身のケン・ラッセルが監督を務め、エロティックな描写とサスペンス要素を織り交ぜた、ブラックコメディとして描かれています。

概要

ケン・ラッセル監督が『アルタード・ステーツ』に続いてアメリカで製作した作品で、過激な描写と風刺的なユーモアが特徴です。アンソニー・パーキンスが劇中で披露するピアノの弾き語り「ゲット・ハッピー」は、見どころの一つとされています。また、主演のキャスリーン・ターナーは、本作でロサンゼルス映画批評家協会賞の女優賞を受賞しました。

キャスティング

キャスリーン・ターナーは、本作に出演する前からラッセル監督のファンであったそうです。探偵ボビー役には、アレック・ボールドウィンやパトリック・スウェイジがオーディションを受け、ジェフ・ブリッジスにもオファーがあったことが知られています。アンソニー・パーキンスが演じた牧師役は、当初靴のセールスマンという設定でしたが、パーキンス自身の提案により変更されたそうです。また、娼婦のチャイナ・ブルー役には、シェールも候補に挙がっていました。

あらすじ

昼間はデザイナーとして働く一方で、夜は娼婦として活動するチャイナ・ブルー。彼女の周囲には、牧師がつきまとい、また、セックス嫌いの妻に不満を抱える探偵のボビーが現れます。ボビーは生活のために探偵業を兼業しており、チャイナ・ブルーを尾行し始め、物語は複雑に展開していきます。

スタッフ

監督：ケン・ラッセル
製作・脚本：バリー・サンドラー
音楽：リック・ウェイクマン
主題歌：マギー・ベル

キャスト

キャスリーン・ターナー：チャイナ・ブルー
アンソニー・パーキンス：ピーター・シェイファー牧師
ジョン・ラフリン：ボビー・グレイディ
アニー・ポッツ：エイミー・グレイディ

主題歌

主題歌はマギー・ベルが歌う「イッツ・ア・ラブリー・ライフ」です。この曲は、アントニン・ドヴォルザークの『新世界』をモチーフにしており、『やさしく歌って』の作詞家であるノーマン・ギンベルが歌詞を手がけ、10ccのリック・フェンがギターで参加しています。

その他

映画評論家の淀川長治は、ケン・ラッセル監督のファンであり、自身が解説を務めた『日曜洋画劇場』で、本作が地上波で放映されたことがあります。また、本作には、バーベキューパーティーのシーンや、夫の学生時代のユニフォームを見せて妻が泣くシーンなど、ステレオタイプな中流白人を皮肉っていると思われる箇所がいくつか見られます。

外部リンク

Crimes Of Passion｜Arrow Video US（英語）
Crimes of Passion - The Arrow Video Story - YouTube（英語）
クライム・オブ・パッション - allcinema
クライム・オブ・パッション - KINENOTE
クライム・オブ・パッション - 映画.com
Crimes of Passion - IMDb（英語）

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