クリスタルパレス (競走馬)

クリスタルパレス：競走馬から種牡馬へ、そしてブルードメアサイアーとしての輝かしい生涯

クリスタルパレスは、1956年生まれの牝馬として競走馬としてのキャリアをスタートさせました。しかし、この記述は1974年生まれのフランス産牡馬、クリスタルパレスについての記述です。競走馬時代には、フランスで数々の栄光を手にしました。特にジョッケクルブ賞制覇は、その実力を証明する大きな功績と言えるでしょう。さらに、凱旋門賞では3着、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスでは4着と、世界的な舞台でも高い競争力を示しました。これらの活躍により、クリスタルパレスの名は世界中に知れ渡ることとなりました。

1977年、競走馬を引退したクリスタルパレスは種牡馬としての道を歩み始めます。まず、フランスで種牡馬としての生活を開始しました。そこでクリスタルパレスは、3頭のG1優勝馬を輩出するなど、その優れた遺伝子と繁殖能力を証明しました。1985年にはフランスリーディングサイアーの栄冠に輝き、ヨーロッパにおけるトップクラスの種牡馬としての地位を確立しました。

1985年には日本へ渡り、日本の競馬界でも活躍することになります。日本での代表産駒は、1991年の天皇賞（秋）を制したプレクラスニーです。プレクラスニーは、クリスタルパレスの日本における最大の成功例であり、その名を日本競馬史に刻むこととなりました。しかし、日本でのクリスタルパレスの活躍はプレクラスニーにとどまりました。北海道での需要が減少したため、1992年には鹿児島県、1994年には青森県へと移動しながら種牡馬としての活動を続けました。

1995年7月頃から、クリスタルパレスは芦毛馬特有の黒色腫に侵されるという不幸に見舞われます。そして同年10月6日、心不全のためこの世を去りました。享年21歳でした。

クリスタルパレスは、種牡馬としての活躍だけでなく、ブルードメアサイアーとしてもその遺伝子を残しました。代表的な産駒であるタニノギムレットは、2002年の東京優駿（日本ダービー）を制覇し、クリスタルパレスの血統の偉大さを改めて証明しました。

クリスタルパレスの競走馬時代の活躍、そして種牡馬、ブルードメアサイアーとしての成功は、日本の競馬史に大きな足跡を残しました。その功績は、多くの競馬ファンに記憶され、語り継がれていくことでしょう。

主な産駒

日本国外:
Mersey (GB, 1982, 芦毛): 1985年 ロイヤルオーク賞 (3着は日本より遠征していたシリウスシンボリ)
Grise Mine (FR, 1981, 芦毛): 1984年 サンタラリ賞
Coeur de Lion (FR, 1984, 芦毛): 1988年 米ボーリンググリーンハンデキャップ
Galla Placidia (FR, 1982, 鹿毛): 1986年 仏 エヴリ大賞
Palace Panther (IRE, 1981, 黒鹿毛): 1987年 米 セネカハンデキャップ
Gisele (FR, 1980, 芦毛): 1982年 伊 ヴィルジニオクルティ賞
日本:
プレクラスニー (第104回天皇賞（1991年）など)
タニノクリスタル (アネモネステークス、タニノギムレットの母)
イズミパレス (高崎大賞典、高崎クイーンカップ)
クリスタルアスター (中山大障害2着)
クリスタルケイ (目黒記念3着、日経賞3着)

ブルードメアサイアーとしての主な産駒

タニノギムレット (2002年東京優駿など)

クリスタルパレスの母であるHermieresは、フランスオークス優勝馬という輝かしい血統背景を持っていました。クリスタルパレス自身の実績と、その子孫たちの活躍は、その優れた遺伝子の証と言えるでしょう。

もう一度検索