クリス・ホジェッツ

クリス・ホジェッツ（Chris Hodgetts、1950年12月6日生まれ）は、イギリス出身の元レーシングドライバーです。ウォリックシャー州タンワース・イン・アーデンで生まれ、日本語ではクリス・ホッジスと呼ばれることもあります。

彼のレーシングキャリアは1979年、クラブマンクラスAチャンピオンシップで幕を開けました。その後、1980年にイギリスツーリングカー選手権(BTCC)に参戦。華々しいデビューではありませんでしたが、着実に実力をつけ、1981年には初めて総合表彰台に上る2位を獲得。その後も上位争いを続け、1983年には年間4位、1984年には5位、そして1985年には年間2位という好成績を残しました。

ホジェッツは、主に自己資金でチームを運営し、レース活動を行っていました。使用マシンは、トムス製の車両が中心でしたが、キャリアを通して様々なマシンに乗り換えていきました。1986年と1987年にはグループCに参戦し、トヨタ・カローラでシリーズチャンピオンに輝きました。しかし、1988年はトヨタ・スープラの開発に多くの時間を要したため、思うような結果を残すことができませんでした。

1989年には、象徴的な赤いフォード・シエラRS500に乗り換え、BTCCで活躍。1990年を最後にBTCCから引退しましたが、それ以前からスポーツカーレースにも積極的に参戦していました。1989年にはBRDC C2チャンピオンシップで優勝を収め、1990年にはTVRトスカーナ・チャレンジでも優勝。ル・マン24時間レースには7回出場しており、特に1989年はマツダスピードチームの一員としてマツダ・767Bをドライブし、総合7位、IMSA-GTPクラス優勝という素晴らしい成績を残しました。これは、食中毒で出場不可能となった片山義美選手の代役として急遽抜擢された結果です。

BTCC引退後もレーシング活動は継続し、1994年にはローバー・ターボチャレンジにも参戦。1995年にはイギリスGT選手権でGT2タイトルを獲得するなど、活躍の場を広げていきました。1998年にローラをドライブしたインターナショナル・スポーツカー・レーシング・シリーズ(ISRS)を最後に現役を引退しました。

引退後は、レーシングチームの運営やドライバーインストラクターとして後進の育成に携わっています。彼の息子、ステファン・ホジェッツも2004年にBTCCに参戦しており、親子二代にわたってモータースポーツの世界で活躍しています。

ホジェッツのレースキャリアは、自己資金によるチーム運営やマシン開発、そして様々なカテゴリーへの挑戦など、困難を乗り越えながら成功を収めたストーリーです。常に挑戦を続け、高い目標を掲げ、その高い目標を達成しようとする姿勢は多くのレーシングドライバーに影響を与え続け、今もなおモータースポーツ界に貢献し続けていると言えるでしょう。彼の功績は、単なるレーシングドライバーとしての成果だけでなく、モータースポーツ界への多大な貢献として記憶されるべきでしょう。

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