グアヤス県

グアヤス県（エクアドル）

グアヤス県は、エクアドルにおいて最も人口が多い県であり、300万人以上の人々が暮らしています。エクアドル最大の都市であるグアヤキルを擁し、経済、文化の中心地としての役割も担っています。面積はエクアドルで4番目に大きく、多様な地形と気候が特徴です。

地理

グアヤス県の地形は変化に富んでいます。海岸沿いには山脈が連なり、内陸部には広大な平野が広がります。グアヤキルからマナビ県にかけて海岸山脈が伸びていますが、それ以外の地域には高台はほとんど見られません。山脈の西側は砂漠地帯で、平均気温は23℃です。一方、山脈の東側はグアヤス川の流域となっており、肥沃な土地が広がっています。特に県北部では湿度が高く、雨期（12月〜5月）の平均気温は30℃、乾期（6月〜11月）は25℃です。

川

県内を流れる主要な川は、ダウレ川とババオヨ川です。これらの川は合流してグアヤス川となり、アンデス山脈以西の南アメリカで最大の流域を形成しています。

隣接する県

グアヤス県は、以下の県と隣接しています。

西：マナビ県、サンタ・エレーナ県、太平洋（グアヤキル湾）
東：チンボラソ県、カニャール県、アスアイ県
北：ロス・リオス県、ボリーバル県
南：エル・オロ県、太平洋

道路

グアヤス県には独自の道路番号システムがありますが、住民の間での認知度は高くありません。県間道路は国のシステムによって番号が付けられており、南北に走る道路が中心ですが、東西に走る道路も存在します。主要な県間道路は以下の通りです。

エクアドル・ハイウェイ15号線 (太平洋道路)
エクアドル・ハイウェイ25号線 (海岸主要道)
* エクアドル・ハイウェイ40号線 (南部横断道路)

歴史

スペイン人到来前

グアヤス県には、ウアンカビーカ文化という先住民文化が存在していました。彼らは、この地域の住民の祖先にあたります。

スペイン人の征服と独立

グアヤキルは1534年8月14日に設立され、スペイン植民地時代には南アメリカで最も重要な港の一つとして発展しました。1820年10月9日に独立を果たし、グアヤキル・デパートメント（エクアドルで最初の地域の一つ）が設立されました。その後、マナビ県とグアヤキル県に分かれ、グアヤキル県は後にグアヤス県と改名されました。かつては現在のペルーのトゥンベス県、ロス・リオス県、エル・オロ県もグアヤス県に含まれていましたが、1860年と1884年にそれぞれ分離しました。

都市

グアヤス県は、国内で最も都市化が進んでいる地域の一つです。近年、地方から主要都市、特にグアヤキルへの人口流入が顕著であり、都市部では貧困問題も深刻化しています。

人口動態

2003年の推計によると、グアヤス県の人口は約336万人です。人口の大部分はメスティーソ（スペイン人と先住民の混血）であり、その他にイタリア人、レバノン人、ドイツ人などの子孫も多く居住しています。

行政区

グアヤス県は、25のカントン（郡）に分かれています。

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