グリーンランド -地球最後の2日間-

『グリーンランド -地球最後の2日間-』は、クリス・スパーリングが脚本を、リック・ローマン・ウォーが監督を務めた、2020年公開のアメリカのSFパニック映画です。

ストーリー

物語は、建築技師のジョン・ギャリティが、妻アリソン、息子ネイサンと暮らすジョージア州から始まります。ある日、彗星クラークの破片が地球に落下するというニュースが報じられます。当初は危険がないとされていたものの、破片の一つがフロリダ州を破壊し、事態は一変します。政府は、彗星が地球を直撃し、全生物が絶滅する可能性があると警告し、ジョン一家を含む選ばれた人々は、グリーンランドにある巨大シェルターへの避難を指示されます。

急いでロビンス空軍基地へ向かうジョン一家でしたが、糖尿病を患うネイサンのインスリンを車に忘れてきたことが発覚。ジョンが取りに戻ると、病人は避難できないと告げられ、アリソンとネイサンは基地から追い出されてしまいます。ジョンは妻子を追うため、飛行機から飛び降り、基地内はパニックに陥ります。

ジョンは、アリソンが実家のあるケンタッキー州レキシントンへ向かったというメモを発見します。一方、アリソンとネイサンは、インスリンを探す中で、ネイサンを誘拐されてしまいます。アリソンはなんとかネイサンと再会を果たしますが、ジョンとは離れ離れの状態です。

ジョンはヒッチハイクで、グリーンランドへ向かう民間航空機があるカナダを目指します。道中、リストバンドを奪おうとする男との争いで殺人を犯してしまいます。その後、アリソンの実家で家族は再会しますが、依然として危険な状況は続いています。

家族は、義父デイルから提供されたトラックでカナダへと向かいます。道中、彗星の破片が降り注ぐ中、何とかカナダにたどり着き、グリーンランド行きの飛行機に乗り込みます。しかし、飛行機は衝撃波で故障し、不時着を余儀なくされます。辛くも生き残った人々は、軍のトラックに乗り込み、最大の破片が落下する直前にシェルターに避難します。

9ヶ月後、シェルターの生存者たちは無線で他の生存者を探し、世界各地からの応答を受けます。そして、大気が回復しつつあることを知り、地上へ出る決意をします。

キャスト

ジョン・ギャリティ: ジェラルド・バトラー (宮内敦士)
建築技術者で、家族を守るために奔走します。
アリソン・ギャリティ: モリーナ・バッカリン (林真里花)
ジョンの妻で、疎遠になりつつも家族を愛しています。
ネイサン・ギャリティ: ロジャー・デール・フロイド (杉山里穂)
ジョンとアリソンの息子で、糖尿病を患っています。
デイル: スコット・グレン (仲野裕)
アリソンの父。
ラルフ・ヴェント: デヴィッド・デンマン (綿貫竜之介)
ネイサンを誘拐した男。
ジュディ・ヴェント: ホープ・デイヴィス (塙英子)
ラルフの妻。

制作

当初、ニール・ブロムカンプ監督とクリス・エヴァンスが出演予定でしたが降板。その後、リック・ローマン・ウォーが監督に就任し、ジェラルド・バトラーが主演を務めることになりました。モリーナ・バッカリン、スコット・グレン、アンドリュー・バチェラー、ロジャー・デール・フロイド、デヴィッド・デンマンなどがキャスティングされています。

公開・マーケティング

当初は2020年7月31日に全米公開予定でしたが、コロナ禍の影響で延期され、一部の国では劇場公開を断念し、ストリーミングサービスで配信されました。日本では、2021年6月4日に公開されました。

評価

批評家からの評価は概ね好意的で、Rotten Tomatoesでは147件のレビューで78%の支持率、Metacriticでは25件のレビューで100点満点中64点を獲得しています。

その他

この映画は、パニック映画としてのスリルに加え、家族の絆や人間の強さを描いたドラマとしても見応えがあります。彗星衝突という絶望的な状況下で、人々がどのように生き延びようとするのか、その姿がリアルに描かれています。

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