ケビン山崎

ケビン山崎（本名：山崎登）は、1951年7月26日、広島県佐伯郡五日市町（現在の広島市佐伯区）に生まれた、日本の著名なパーソナル・トレーナーです。トレーニングジム「トータル・ワークアウト」の創設者であり、代表を務めています。そのトレードマークである黒いキャップと黒一色の服装は、多くの人々に知られています。

来歴と活動

ケビン山崎氏のキャリアは、1981年にミシガン大学大学院を修了した後、トレーニングジムで働き始めたことからスタートします。シアトルを拠点に据え、独自のトレーニングメソッドの研究と開発に深く取り組みました。

その集大成として、1987年にはシアトルにて自身のトレーニング哲学を体現する施設、「トータル・ワークアウト」を設立しました。

日本国内での活動も精力的に行い、1996年には関西学院大学アメリカンフットボール部「ファイターズ」のトレーナーに就任。翌年にはチームの全国制覇に大きく貢献しました。

1998年からは、K-1やリングスといった当時の人気格闘技イベントで活躍する、数多くのトップファイターたちの肉体強化を手がけました。1999年には、プロレスラー前田日明氏の引退試合に向けた特別な身体づくりをサポートしています。

2000年には、当時プロ野球界のスーパースターであった清原和博氏の専属パーソナル・トレーナーとなり、その専門性の高さが改めて大きな注目を集めました。

日本国内での本格的な事業展開は、2001年に東京・三田に「トータル・ワークアウト」の日本第1号店をオープンさせたことから始まりました。

また、2002年には、トレーニング効果を最大限に引き出すための栄養面からのアプローチとして、プロテインランチの提供を開始しました。このメニュー開発はHiro秋山氏が担当しています。

「トータル・ワークアウト」の特徴

ケビン山崎氏が主宰する「トータル・ワークアウト」は、個人の目標や身体の状態に合わせた徹底的なパーソナル・トレーニングを特色とするジムです。2017年現在、東京都内（渋谷、六本木）と福岡県（中洲）に合計3店舗を展開しています。

このジムの大きな特徴の一つは、提供するトレーニングの質の維持向上を目指し、150名以上のパーソナル・トレーナーを正社員として雇用している点です。これにより、安定したサービスレベルと高度な専門性を確保しています。

また、ケビン山崎氏自身の指導哲学として、特定の弟子を持つような徒弟制度は採用しておらず、過去に弟子入りを認めた人物はいないとされています。これは、確立された独自のトレーニング理論に基づき、組織として質の高いトレーナーを育成していくという方針の表れと言えるでしょう。

指導した著名アスリート

ケビン山崎氏の指導を受けて、肉体的なパフォーマンス向上を実現したアスリートは枚挙にいとまがありません。そのリストには、野球界から清原和博氏、中田翔氏、斎藤佑樹氏、大相撲から把瑠都氏、千代大海氏、千代大龍氏、格闘技界から宇野薫氏、安田忠夫氏といった錚々たる顔ぶれが含まれます。

さらに、プロゴルファーの山村彩恵氏、テニスプレイヤーの斉藤裕子氏、スピードスケートの桜井美馬氏、バドミントンの佐々木翔氏、プロボクサーの高山勝成氏、スノーボーダーの角野友基氏、自転車競技の小橋正義氏など、実に幅広い競技分野のトップレベルのアスリートたちをサポートしてきました。

これらの多様な実績は、競技の種類や特性に関わらず、ケビン山崎氏が培ってきたトレーニングメソッドが様々なニーズに対応できる普遍的な有効性を持っていることを証明しています。

影響

ケビン山崎氏は、日本におけるパーソナル・トレーニングという分野の黎明期から第一線で活動し、その概念の普及と発展に大きく貢献しました。多くのトップアスリートからの厚い信頼を得たことは、一般の人々にもパーソナル・トレーニングの有効性が広く認識されるきっかけとなり、日本のフィットネス業界において揺るぎない地位を築いています。その個性的な黒い服装スタイルもまた、彼のパブリックイメージとして定着しています。

彼は著名なアスレティックトレーナーの一人として数えられるほか、広島県出身の著名な人物としても知られています。

もう一度検索